半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

もう一つの”コロナ”リスク

もう一つの”コロナ”リスク【たまプラビジネス余談放談】20200509

 

ワクチンが開発され、治療薬で登場しているが、新型コロナ禍は治(おさま)らない。風邪のように共存可能になっているという向きもあるが、報道では毎日、何人感染、何人死亡、対策遅い、いや対策は十分、マスクだ、いやもう不要、とこれらのニュースが報道の一角を占めている。以前は”コロナ”といえば”ビール”くらいしか思い浮かばなかったのに。あーレモン挟んで飲みたいね。

 

「もう一つの”コロナ”」とは、”コロナ質量放出”、「太陽の活動により突発的に放出される大量のプラズマ」のことで、太陽風とも呼ばれるものだ。新しい話題ではなく、近代史では3度観測されている。1859年、1921年、最近では1989年にそれぞれ大規模な太陽風として観測され、1989年にはカナダの電力会社が影響を受け、9時間の停電が起きている。いずれの時代にもインターネット網がいまほど全世界に複雑に発達していなかったのでその面での影響はなかったのだが、

wired.jp

今回発表された論文(下記のリンク中にダウンロードのリンクあり)では、特に海底ケーブルへの影響が述べられている。地域でのローカルな光ケーブル類への影響はそれほど懸念されてはいない。問題となるのは、大陸間を繋いでいる海底ケーブルで、ケーブルそのものではなく、長距離に渡るケーブルの伝送品質を確保するために中継増幅機が設置されておりこれらの機器が影響を受けるとされている。

人間でいうと各種大動脈のような機能に影響がでるということになるわけで、そういわれるとますます生理的にもやばそうと感じてしまう。特にDNS関係に影響がでるようだと大混乱になりそうだ。

太陽風による影響に関する研究が進んでいないことも不安を煽る。最近の”コロナ”がそうだったように対策プロトコルがないことについては対応も後手に周る可能性が高い。データ不足でもある。インターネット関連リスクでは、サイバーテロや異常気象に関する対策は優先的に進められているが前述のように発生回数の少ないことも研究や対策が遅れている理由か。最も専門家の間でも、「地磁気の乱れが最悪のシナリオになると考える人もいれば、それほど大したことではないと考える人もいます。」(記事より引用)のように分かれている。

もう30年大きな太陽風は観測されていないが、そろそろ起きるんじゃないかという感じもする。。。。

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