Dropbox Backupは最終形になるのか【たまプラビジネス余談放談】20220516
Dropboxの追加新サービスDropbox Backupが周知されている。
ドロップボックスはクラウドでのデータ共有サービスとして普及しているが、これをバックアップとして使う人もいるはずだ。ただし、バックアップ自体は手動となるので、必要に応じて小まめにバックアップ ー 具体的にはコピー ー を行う必要がある。
今回のこのサービスはバックアップに特化している。PC1台と外付けドライブ1台をバックアップ対象とできる。
また、復元もどこからでもファイル単位で可能であり、履歴も30日前まで戻れる。
費用は年額7200円。容量はこの機能単独の場合無制限。注意するのは既に有料プランを契約していてそれに付帯したバックアップ機能の場合は本体プランの容量制限に引っかかること。
さて。
これは”神サービス”となり最終形となるのか。
バックアップサービスで私が気にしているのは「保証範囲はどうか」だ。お客さまに紹介する際に、「じゃあこれでもうここにだけバックアップあれば安心だね」と言われるが、そうではないのである。
利用規約はどうなっているか。
責任の制限
Dropbox は、その行為が違法となるような場合には Dropbox の責任を除外または制限しません。これには Dropbox またはその提携企業に本サービスの提供時に詐欺行為または詐欺的な不当表示があった場合の責任が含まれます。以下の種類の責任の除外が認められない国では、Dropbox が合理的な注意と技術を用いなかった、または Dropbox とお客様との間の契約を Dropbox が違反したことに起因する、合理的に予見しうる損失や損害に対してのみ、Dropbox はお客様に対して責任を負うものとします。本条項は、いかなる契約や合意によっても免除または制限されない消費者の権利には影響しません。お客様が EU または英国の消費者の場合、Dropbox がサービスの提供に関して合理的な注意と技術を用いなかった、または Dropbox とお客様との間の契約を Dropbox が違反したことに起因する、合理的に予見しうる損失や損害に対して、本規約は Dropbox の責任を除外しません。
責任の除外または制限が許可されている国々では、Dropbox、その提携企業、供給業者、販売業者は以下について一切の責任を負いません。
間接的損害、特別損害、偶発的損害、懲罰的損害、または派生的損害
責任制限に関わらず、使用機会、データ、ビジネス機会、または利益の逸失
このような除外または制限は、Dropbox またはその提携企業が当該損害の可能性を示唆されていたか否かに関わらず、適用されます。
お客様が本サービスを商用、ビジネス用または再販用に利用する場合、Dropbox、その提携企業、供給業者、販売業者は利益の逸失、取引の喪失、業務の中断、ビジネス機会の喪失について一切の責任を負いません。Dropbox とその提携企業は、オンラインであるかオフラインであるかに関わらず、本サービスのユーザーによるいかなる行為に対しても一切の責任を負いません。
法律により制限できない種類の責任を除いて(本条項にて説明)、Dropbox はお客様の現在の Dropbox サービス プランのもとで支払った金額の 100 % または 20 US ドルのうち高額のものに責任を制限します。この条項は、適用法で禁止されている場合、EU の消費者には適用されません。
これによると、
責任の例外または制限が許可されている国々では、〜 一切の責任の制限を負わない。
責任制限に関わらず、使用機会、データ、ビジネス機会、または利益の逸失
なので、
やっぱりバックアップしたデータが事故などで紛失してしまった場合、消えてしまった場合はデータは戻らないし、金銭的には最高でも20USドルしか補償されない。
せいぜい、争えるのは、
責任の除外または制限が許可されている国々では、
法律により制限できない種類の責任を除いて
の2つの点くらいか。でも、消えたデータを戻すのはいくらごねても難しいだろう。
つまりは、このサービスでバックアップしても、万が一これらがデータセンター事故などで破壊されたりして消えてしまったらビジネスをしている側としては困るので、少なくとももう一つはバックアップを取らなければいけないということだ。
「じゃあこれでもうここにだけバックアップあるから安心だね」と言われたら、
「念の為もう1つローカルにバックアップとりましょうか。」
というしかない。