スプートニクのライカ【つれづれ】20220807
雨の日にそばに来てのびのびと寝ている愛犬ベル黒柴の目はやさしくて悲しそうで守らなければいけない気持ちになる。今は散歩友達でもあり、朝も夜も、お腹を壊すと深夜にもリードをつけて一緒に歩いている。散歩歩数は7000〜10,000歩。いいリハビリになっている。
私が生まれる2年前の1957年ソ連が初めて成功した人工衛星スプートニク。その第二号に乗せられて初の生物として宇宙で生涯を終えたライカ。自分がどうなるかはわからずに人工衛星の中で、暑さとストレスと酸素不足で息絶えたと報告されている。涙が滲む。鼻の奥がツンとなる。
ライカは、窓から宇宙空間は見えたのだろうか。不思議だなぁと一瞬でも思ったのだろうか。きっと悲しい目をしていたに違いない。かわいそうだがソ連を非難するつもりはない。その後の開発に貢献したのだ。むしろかわいそうという言葉を使ったほうがかわいそうだ。可哀想がる人間の自己満足になるだけだ。可哀想なことをしてきた人間の一人としてその酷さを背負いつつライカの栄誉を讃える。そうでなければ犬死だ。
かわいそう、ひどい、弱いものを守らないなんて、という言葉にまとめたところで、結局は思考停止だ。なぜそうなったのか、そうしない方法はないのか、反省し、酷い仕打ちを記憶し続け、考え続けなければならない。スプートニク5号は2匹の犬を乗せて地球に帰還した。ライカの犠牲もこの土台となった。
今でもスプートニク2号は地球を周回している。ライカを乗せて。