前向きな側面を見る【たまプラビジネス余談放談】20230111
マーケティングのテキストで1つの事象の前向きな側面を捉える事例はよくある。
星空と泥んこ
例えば、牢獄の窓から星空を眺めて希望を持つ人と下向きの泥を眺めて絶望する人。未開の地に派遣された靴セールスマンが、誰も履いていないのでマーケットがないと絶望する場合とシェア取り放題だと喜ぶケース。どちらが正解かはもちろんわからない。牢獄で終身刑なら絶望的かもしれないし、服も着ていないのなら靴も売れない可能性も高い。
問題と構想
昔の職場で、与えられた課題を”問題”と捉えて処理しようとする役員と、”構想”と考えてイメージを膨らませんた若き幹部候補。問題と捉えると新しいことを企画することは”問題”を増やすこと人なる。”構想”なら次々と斬新な企画が生み出されるだろう。
失敗しないように
失敗しないように物事に取り組むなら失敗=マイナス点をさけようとして仮に失敗無しだとしても出来上がりは0点で及第点。成功しようと取り組めば成功とはなにかの定義により+アルファの多い魅力的な出来上がりが期待できる。もちろん、前向きな取り組みには大失敗のリスクはあるにせよ、
陸上の為末大選手が発信した日本が「なにかあったらどうすんだ症候群」に犯されているという記事は、前向きな側面に取り組まない日本の雰囲気を言い当てている。
なにかあったらどうするんだ症候群~経路依存性の罠~ | レイヤーズ・コンサルティング
報道で、誰かのミスや失言、不祥事、そういうことが発生すると、文字通り嬉々として報道する。コメンテイターが誰でもいえる批判を述べる。それに乗っかってSNSで無責任な匿名の非難があふれかえる。つらくなって謝罪し、そういうことに繋がる活動を避けるようになる。それが「なにかあったらどうすんだ」だ。
やむをえないかもしれない。
しかしこのままだと新しいことが生まれにくい、チャレンジできない、後追いしかできない世の中から抜け出せそうにない。
それはいやだな。