総合診療科って一般的でないのだな【御散歩雑談】20230221
右足の親指の上側に腫れ物ができて靴を履くと痛くてあるけない。腫れ物なので皮膚科かなと思い病院へ、相談すると
「何科にかかりますか?」という。
「皮膚科でしょうか?」と恐る恐る。
「皮膚科でいいですね?」と念を押される。
「いやそうではないかと思うんですが別の可能性もあるのかも」
「では何科にしますか?」
こういう押し問答は多いと感じている。応対は受付担当者で医師ではないので向こうも何科と聞くことになるのだろう。診療はできないからだ。しかし、こちらも医師ではないし素人である。どの科が適切かなんてわかるわけがない。
アメリカのドラマ「ドクター・ハウス」は、変わり者の医師グレゴリーハウスが患者の病状から他の医師が突き止められなかった真の原因を突き止めて患者を助ける総合診療を行う医師の話だ。
日本でも、東山紀之主演の「踊れドクター」が、総合診療科を舞台にしたドラマとして、
どの診療科にかかったらいいか分からない患者などを診療し、臓器や病気を診るだけでなく、患者を総合的に診る「総合診療科(General Medicine=ジェネラル・メディスン)」(番組HPより)
を描いたものだ。
しかし、実際は大きな病院でもこうした総合診療科があるところは多くないようだ。
ただこうした総合診療科が必要な場面は多い。多いはずだ。冒頭の私の場合でもそうだし、過去の例でも総合診療ができればもっと早く対処できたのではないかと思う。
それまで胸腺腫瘍を摘出していたがそこから10年経過していた。
・普通に生活をしていたが、風邪ぽい症状が続き夜になるとだるくなり気分が悪くなる。朝起きると少し回復し会社に向かう。夕方にはかなりだるくなり、忙しかったので、1週間後に点滴でもしてもらおうと病院にいって血液検査をすると急性1型糖尿病と判明。
・それから10年後、腰が痛く、これは前週に雪かきをした際に痛めたのかと思っていた。しかし血糖値が下がらず(1型糖尿病なのでインスリン自己注射生活)病院へ。血糖値が高いので入院措置。しかし数日後に右足が麻痺し、脊椎炎による麻痺と判明。入院1.5ヶ月。血糖値は関係なかった。
・退院から1.5ヶ月後、目の上に腫れ物。黄色ブドウ球菌によるものと皮膚科で診断。続けて治療中の歯が激痛になり食事できず、発熱続き、その時点での主治医に診療してもらうが、抗生剤と解熱剤で改善せずいよいよ様子がおかしくなり家族が病院へ搬送。検査の結果、白血球中の好中球が減少(PWCA)し”なんにでも感染する日和見感染状態”でICUへ。一時は延命治療の判断も聞かれて、結局免疫治療となった。
いずれの場合も症状だけではわからなかったし、素人の当人が何科にかかればいいかは判断できるはずがない。総合診療科の普及を進めてほしい。