半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

プロフェッショナル・サラリーマン

プロフェッショナル・サラリーマン【たまプラビジネス余談放談】20230306

 

自分世代にとっての80年代、90年代。出世して幹部に、幹部としてヘッドハント、起業してIPO、そんなことを目指していた時代だった。自分も含めて何人かは起業したり独立したりしてサラリーマンを抜け出した。社畜なんて自虐ワードもあった。しかし、そうではないという時代になるのか。

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思い出したのは、以下、会社員時代の先輩の話だ。

2000人規模のIT会社だったので周囲は基本的にはエンジニア。この先輩もエンジニアだが少し毛色の違う”先輩”だった。彼はある時ポツリと自分を自称した。

 

「俺はプロのサラリーマンでいたいと思う」

 

彼に”自虐”はいっさいない。自虐の無意味さ。

 

曰く。

  • 「自分はサラリーマン。サラリーマンの”プロ”だ。与えられた任務を完璧に遂行する。かつその任務を「自分品質」で仕上げる。それが自分のプロフェッショナリズム」
  • 遂行の過程で障害になる制度や組織的限界があるならそれを乗り越えるための改革、改善も行う。場合によっては迂回でもよし。
  • 仕事に悩んで転職を相談してきた後輩に、「転職転社へのエネルギーをかけることに意味を感じない。ほとんど同じような仕事にうつるだけなのに、仕事に必要な周囲との協力や自分のことをわかってくれている同僚をもう一度構築する時間、無駄!」と語りかけ、
  • 勤務先の正解なんて選べないよ、選ぶ時点では、わからないもの。だから「選んだ道を正解にする」だけだよ。どこにいても自分でしかないしかないんだからさ。

彼は、いじめやいじりにも冷静で時にはしつこい論理対決で黙らせる。黙らせるか、あるいは仲間に、信奉者にしてしまった。

 

先輩は、最近、そのキャリアを子会社の社長として全うして、定年した。

 

先輩がプロのサラリーマンを極められた背景には、説得・論破しない論破力、敵は敵のまま、あるいは素敵=素は敵、みんな素は敵だったのだという割り切り、など自分だけでいける「圧倒的な内面的実力」があったからだといえる。

 

七夕の雨の日、部下が「今日は雨で織姫彦星会えないね」といったら、「織姫彦星は雲のさらに上空なので雨は関係なくあっている」という論理的ロマンチックをかました。

そんな思考の先輩、これからも新たな地平を築くはず。

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