web試着で選択肢が増えた結果、ますます決定できなくなる罠【たまプラビジネス余談放談】20240830
仕事で試着のシミュレーション的なシステムを提案していたのは30年くらい前だったか。某大手化粧品メーカーに、化粧のシミュレーションを提案していたのだが、当時は技術も開発途上で、顧客の写真ではなくモデルの写真に、予め用意したアイシャドウや口紅の画像を重ねて表示するだけにとどまっていた。そんなだから最終的には成約には至らず試作品を別の商談のデモンストレーションに使ったりしていたものだ。
先日、Zoffで遠近両用のメガネを新調した。
その以前からオンラインサイトでよさそうなフレームを探していたのだが、よくみると、「web試着」というボタンがあるではないの。さっそくクリックして入ってみる。すぐにPCのカメラで撮影した自分が大きく表示され、選んだメガネをかけた自分が現れる。しかもLiveだ。自分が動けばそれに合わせてメガネも変化するので、まさに試着して鏡を見ているようだ。ここに至るまでには、ほとんどのPCに内蔵カメラが装備され、商品の構造データが整備され、撮影した顔写真の目や鼻の位置が瞬時に位置づけられるソフトウェア、写真とデータのリアルタイムでの合成、それらを実現する速度の出るPCの性能等々が実現したからだ。自分にとってはあの時やりたかったことがここにある、という感慨。店舗にいかなくても試着できるので、ネットだけでも購入決断をすることができるようになったわけだ。しかし、不思議なもので、
(合成画像)
より多くを試着することができると、ますます選べなくなる。でも、結局買っちまった。