半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

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このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

紛争でしたら八田まで(16)国を持たない最大の民族クルド人

紛争でしたら八田まで(16)国を持たない最大の民族クルド人【読書/映画感想】20241030

 

前巻あたりから、明確な国家間紛争、民族同士揉め事から、民族に関するオンラインが密接に絡むソーシャルメディア絡みの紛争に移ってきた。

前半は、インドネシアのパプア民族を追い出すために、SNSなどで表面に出てこない分断のタネを仕掛け、反米工作、親中工作を絡めて暗躍する八田の同業との静かな戦いが繰り広げられる。

後半は最近、日本でも話題になっているクルド人の人々の問題だが、今巻の後半は国家をもたない災害の民族のスウェーデンにおけるヘイト問題が扱われる。

www.nhk.or.jp

 

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今回の話は現実の問題を見るのにもかなり参考になると思う。実際にニュースに取り上げられるのは、クルド人の建設業者によるルールに外れた危険な工事や、休日のバーベキューなどの大騒ぎ問題、路上での揉め事などだが、それとは反面の彼らの辛い側面や移民としての不便や出身国での不遇についての事実は取り上げられていないこともある。そしてそれらの事実の本当の原因や取り上げられているニュース、意図的に取り上げられていないように見える側面は表面に出てこない様にも思える。偏ったネットの意図的な報道には注意が必要。

 

この点で、語り口調や取り上げるネタには賛同できないものも多いが、霜降り明星・粗品氏のYoutubeコント「一人賛否」はそれ自体に”賛否両論”あるものの、このアイデアはみんなが持つべき視点だと思える。暴力、違法行為、迷惑行為などは抑えるべきだと思っているが、そうなってしまった原因、背景にも目を向けてみる必要はあるのではないかなと感じている。

 

前述の民族関連の問題行為あるいはその反対行為に全面的に賛同したり許容したりするものではないことは最後に述べておく。