それはAIに読ませていい?【たまプラビジネス余談放談】20250226
ある規定を検討作成している委員会の委員なのだが、いよいよ最終段階の規定のチェックの会合が開かれた。前日に書類が来たので時間節約でAIに要約を頼もうと思って踏みとどまる。再配布などが禁止されている。その開示前の再配布が禁止されている文書を、翻訳や要約の目的で生成AIに読んでもらうのは、その禁止事項に抵触するのではないか?AI自身に見解を聞いてみる。
これは非常に興味深い質問ですね。法律や規約の具体的な内容に依存するため、一般的な見解をお伝えしますが、最終的には専門家(法律家や規約の作成者)に確認する必要があります。
1. 再配布の定義に依存
再配布とは、第三者に転送・提供する行為。生成AIに「読ませる」ことがこれに該当するかどうかは曖昧な場合がありま。
生成AIが文書を解析した結果を記憶、他のユーザーに対して同じ内容を提供可能な状態にするならば、再配布に近い行為と見なされる可能性。2. 翻訳や要約のための利用
AIが結果を保存して第三者と共有する仕組みの場合には、問題視される。
3. 考慮すべきポイント
生成AIがそのデータをどのように扱うのか(記憶しない、共有しないなど)。他者に影響を与えるか。
結論(一般的見解)
生成AIに「読ませる」行為は、厳密には「再配布」とは異なるが、文書の規約や利用条件によっては抵触するリスクがある。
文書の提供元や規約の制定者に確認し、生成AIの利用が許されるかどうかを確認。
機密情報や特に慎重に扱うべき情報は、生成AIを使用しない方法で処理する。
なるほど。
AIが内容を記憶し、他の利用者にその内容を提供するかどうかに依存ということは、AI自体の仕組みを調べないといけないな。でも、そんなことAIごとに公開されている文書があるのかね。
文書発信元がAIについての見解を開示していないかな?本文を参照してみる。規約を参照してみると、"by any means", "posting on the internet or an intranet"とある。ここでもう一度AIに見解を聞く。
AIもインターネットクラウドで稼働しているなら、投稿はできないと考えるべきでしょうかね。どうでしょうか。
その解釈は非常に理にかなっています。「by any means」や「posting on the internet or an intranet」といった規約の文言は、文書の扱いに関して広範囲な制限を意図している可能性があります。生成AIが「インターネットを利用したクラウドサービス上で稼働している」場合、その文書をAIに読み込ませる行為が間接的に「インターネットへの投稿」とみなされるリスクがあります。
以下にその点を整理します。
1. "By Any Means" の解釈
- このフレーズは、「どのような手段を用いても禁止」という意味で解釈できます。これは、紙媒体でのコピーだけでなく、電子的な手段(アップロード、クラウド経由の共有、AIへの提供など)もすべて含まれる可能性があります。
- AIに文書を「読ませる」ことが、規約上の「共有」や「再配布」に該当するかどうかが焦点になりますが、「by any means」という広範な言葉は、この行為を含む可能性が高いです。
2. "Posting on the Internet or an Intranet" の適用
- AIがクラウド上で動作している場合、文書をAIにアップロードする行為が「インターネット上に投稿した」と見なされる可能性があります。
- 特に、AIのプラットフォームがサードパーティ(例えば、OpenAIやGoogleなど)の管理下にある場合、文書がそのプラットフォームのサーバーに一時的に保存される仕組みであれば、この行為は「インターネットへの投稿」と類似したものとみなされるリスクがあります。
3. クラウドベースAIと規約の関係
- AIプラットフォームがユーザーのデータを保存・分析・共有しない仕組みである場合(例えば、「データは処理後に破棄される」ポリシーが明示されている場合)、規約違反のリスクは減るかもしれません。ただし、規約の文言が厳密で「アップロードそのもの」を禁止している場合には、それも違反と解釈される可能性があります。
- 一方で、AIがローカル環境(インターネットに接続しないコンピューター上)で稼働している場合は、「インターネットへの投稿」には該当しない可能性が高いです。
4. 推奨される判断基準
- 規約を遵守する観点からの安全策:
- AIがインターネット上で稼働するクラウドベースのサービスの場合、その文書をアップロードするのは避けるべき。
- 特に「by any means」や「posting on the internet」というフレーズがある場合、リスクを取らない方が無難です。
- ローカルAIの活用:
- 完全にローカル環境で稼働するAI(例えば、オフラインの翻訳ソフトや分析ツールなど)であれば、インターネットやクラウドに接続しないため、規約違反とならない可能性が高いです。
結論
あなたの解釈どおり、クラウドベースのAIを利用して文書を処理する行為は、その規約に抵触する可能性が高いです。「by any means」や「posting on the internet」という文言を考慮すると、安全策としては、AIによる処理を避けるべきでしょう。
不明な点がある場合は、文書提供者や規約の管理者に具体的に問い合わせるのが最も確実な方法です。
ということで発信元の担当者にリアル会議で聞いてみると、「まだAIについての規定はないようだ。検討しているかもしれないので確認してみる。」との回答。回答が出るまでは、AIへの非公開文書の入力は控えることにしよう。
Diary: 室内に避難したプルメリアの花、大きなタネの鞘が何個もできている。今まで成功したことはないが、種子からの発芽、今回はなんとかやってみたい。春先までこの種子が弾けないといいのだが。写真はまた別の記事で掲載予定。