半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

その復讐お預かりします 著:原田ひ香

その復讐お預かりします 著:原田ひ香【読書/映画感想】20250412

 

その題名から文字通り「復讐」を実施する話と予測して読み始めた。表紙挿絵からは、残酷な復讐をおしゃれな復讐屋がクールに実施する、そんなイメージ。

 

 

ヒロイン的登場人物は元秘書。秘書は決して華やかな職種ではなく憧れて入った人はすぐにやめていく、そんな場所だというのは経験上よくわかる。デキる秘書だった主人公が裏切られた元彼への復讐で訪ねてくるところから物語が始まる。高額手付金、信頼ある人からの紹介でないと受任しない復讐屋。

 

復讐屋のセリフ「復讐するは我にあり」その扇情的タイトルから日本でもかつて根津甚八主演で映画化された同名の作品を思い浮かべるが、自分は映画も観ていないし、本当の意味も知らなかった。

聖書の言葉からの、その意味は、

”人間よ復讐なんてするな、それは我(神)が行うから”

というメッセージだ。だから、本書でも読前に期待したストーリーは出てこないし、アクションやキリキリするサスペンスも描かれない。それでも少しスカッとするのは何故だろう。

 

”復讐したい。。。”そんな気持ちはチョイチョイ湧き上がらなくもない。でも実際には手間暇かかるし、やろうと思ってもそんな暇もない。せいぜい心の片隅で祈るくらいが実際のところ。そして復讐を実施して誰かが酷い目にあったとしたらきっと後味が悪いに違いない。

復讐したい本音を誰かと共有してもらって一緒に見守ってもらってそのうち”復讐するは我にあり”の真意を悟る、そんなカウンセリングがこの復讐屋の、この小説の本質なんだろう。

 

Diary:いろいろ政治的な課題が山積みな日本だが、批判する人は「自民党が〜」というばかり。報道に出てくる批判的な話を元にして批判するからそうなるが、外交や長期的視点、バランス、誇り、いろいろな側面をバランスよく見ながらやることは難しい。経験だけでなく人脈も重要。一点突破の批判ベースの意見を聞いていると怒りは感じない。ただ文句を言うだけの幼稚さを感じる。投票した支持者も含めてダメだダメだと批判する論調はこれまた幼稚さ。ちなみに自分はもう30年以上自民党員です。そこんとこよろしく。