【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20160927 「約束”を”守る」と「約束”だから”守る」
朝の通勤時、駅前で”若いママ”が5歳くらいの”坊や”に叫んでいます。
ママ「XXくん!幼稚園に遅れちゃうよ」
ママ「行かないと○○に遅れちゃうよ」
XXくん「だってー行きたくないんだもん」
ママ「昨日行くって約束したでしょ」
XXくん「だってー行きたくないんだもん」
〜 〜
ママ「約束したでしょ!行くって。約束は守らないとね」
XXくん「だってー行きたくないんだもん」
( ママが正しいぞ。坊や、約束は守らないとね )
と心で呟きつつ、台湾支店長との会話を思い出しました。
「約束は守らなくても仕方ない。理由を説明してわかってもらえば、誤る必要はない。」
私は、 「約束”だから”守る」と思って行動してきました。が、最近、特に日本以外の方々を中心に、「約束”を”守る」けれども、「約束”だから”守る」わけではない人と出会うようになってきました。
「約束”だから”守る」のは、まず約束したのだから何が何でも守るということです。例え条件が変ってもまずは守ろうとするということ。だから、相手にも同じ感覚で、それを要求してしまう傾向があります。
でも、実際には、約束には関連する条件が明示あるいは暗黙に存在する筈です。天候だったり、自分や家族の健康だったり、交通機関だったり。
台風でもなんとか電車を乗り継いで出社したり、どんなに忙しくても電話に出たり、家族が病気なのに打合せにいったり、入院中のベッドから連絡したりした私は、きっとこの「約束”だから”守る」モードにどっぷり浸っているからです。
勿論約束”だから”守るのは当然ですが、それは「約束”を”守る」ことを超えてしまっているようにも思えます。
前掲の台湾支店長の、「約束は守る」が、「約束だから(無条件に)守る」わけではないというほうが、よほど理屈にあっていると思うようになってきました。少なくとも、国際社会では、「約束は守る」が、「約束だから(無条件に)守る」よりも、理性的だと考えられます。
三つ子の魂100まで。
私も子供の頃、親によくいわれました。
「約束したでしょ!約束は守らないとね」
これが、言葉通りに染み付いてしまったのでしょうか。
坊やも、早く気がつくといいです。
それ以前に、親達がこのことに気がつきますように。