【ODRピックアップ】20160328 CBBBとFTC
約3年ぶりのワシントンDC訪問は、今までで最短の3泊5日の強行軍。主催者の事情もあり余計な観光めいたことをするのは御法度なので仕方ないところです。
訪問先はCBBBとFTC。
CBBBとFTC。。。またも3文字略語いいかげんうんざりもしてきますが、全部覚えるよりはマシとしましょう。
CBBBは、(商業改善協会)Council of Better Business Bureau(カウンシル・オブ・ベター・ビジネス・ビューロー)の略称です。BBBは、サービス・製品、消費者に対する企業の対応などを評価して、消費者が安心して商品を購入できるよう企業にランクを付加しています。この評価が落ちると「信頼ない企業」ということになるため、法的な強制力はありませんが一定の影響力をもっています。評価だけでなく各地にローカルBBB拠点を持っており、消費者の苦情相談を受け付ける窓口があり消費者はここに出向いて訴える、相談することができます。現在112拠点あり、日本の消費者センターのような位置付けを果たしています。
購入した商品やサービスに不備があったり、広告と違っていた場合に、店舗にクレームして解決することもありますが、対応がなされなかったり、不満足な場合、訴訟に持ち込むのでは費用だおれに終わることもありますし、時間もかかります。そうした場合、BBBが審査してトラストマークを発行し評価ランクをつけているので、BBBから企業に働きかけてもらうことで対応される場合があります。企業に落ち度があり、クレームに対応しなければ評価ランクが落ちてしまい、その評判が他の消費者にも伝わり、商売に影響するからです。
CBBBは、日本の国民生活センター越境消費者センター(CCJ)と提携して、米国のオンラインショップで購入した日本の消費者が自力解決できない苦情を扱ってくれます。今回の訪問では、提携の一環として現状の情報交換等と行ないました。
FTCは、Federal Trade Commission(Federal Trade Commission | Protecting America's Consumers)の略称。米連邦取引委員会です。日本の公正取引委員会に相当する組織で、「価格協定や虚偽の広告、複数の州に関わる取引上の不正行為を防止」するための執行機関です。ただし個別の案件への対応というよりは、消費者が同様の被害に合わないように情報の共有を行なうためのデータベースへの蓄積と公開、また、法的強制力を持った執行機関として、行政的措置、司法的措置、規則制定を行う事ができます。
対応していただいた担当者は、スキンヘッドとサンタクロースヒゲという圧倒的な風貌に、穏やかな日本語ペラペラのギャップがスバラしい方でした。また、データベースの担当者は、2009年に日本で開催されたトラストマーク機関の会合にもきてくれた方で、その後OECDでも再会しているので、3回目のおなじみさんで、ホットすると同時に、この分野の狭さも実感しています。
到着日からずっと雨模様で、併せて地下鉄の火事で交通機関も不便でしたが、FTCの会合が終了するとスバラしい青空が広がり、散歩しながら、ホワイトハウスを経由してホテルまで帰りました。
FTCからワシントンサークルまで散歩がてら、途中ホワイトハウスギフトという大統領グッズのお土産屋さんに立寄り、恒例のカフスとミントを購入し、スパイミュージアムは入場料が高いので断念(もう3回もいっているのにいつも断念 笑)。
好きな街の一つです。