デジタル化されたエンタメ(遊園地)は別の体力を必要とする【半蔵門ビジネス雑談】20190708
USJに行って来た。
まだ子供が小さい時に行き始めて、次女が中学生、高校生のとき友達といくために引率者として行ったりもしたので、すでに私自身は、10回は行っている。定番のジョーズやウオーターワールド、ハリウッドドリームなどにものったし、ビートルジュースは非常に質の高いショーだと思っている。ハリーポッターの世界観は、追随を許さないだろうし、真似しようとしてできない様々なアイデアや仕掛けにあふれている。そうしたアトラクションは安定して質が高いし、その都度開催されているイベント的アトラクションも良い出来だ。
USJの強みは、そのくくりが「映画」であることから、様々なキャラクターなどとのコラボレーションがやりやすいことだろう。ディズニーは、ディズニーの世界観があるために、逆にルパン3世や名探偵コナンとは組めないが、USJはコンセプト的にはそれがいとも簡単にできるのである。
夏にはウオーターワールドがワンピースとコラボし、ゾンビが園内を徘徊する。これもディズニーには、出来にくい企画だ。
今回も、進撃の巨人、セーラームーン、ルパン3世、名探偵コナン、と日本が誇るアニメーションコンテンツ、さらにミニオンとのコラボレーション企画が大盛況だ。
コナンは、脱出ゲームを絡めた企画(内容は一切秘密)、ルパンは盗まれた財宝をめぐるいつもながらの銭形警部との追いかけっこが迫力ある仕掛けで楽しませる。
特に、ルパンは、コースター系の乗り物に乗りながら、VRゴーグルを装着するという新しい仕掛けが目をみはる。
VRゴーグルをしてしまうので施設内のコースターの内装はもはやあまり関係ない。コースターの物理的な動きに合わせてゴーグル内360度の映像が作ってある。右をみれば右の景色、上を見れば上の景色が見える。コースターのGに合わせて映像も急カーブし急降下し急停車する。
そしてこれは、これからのエンタメに新しい道を、新しいコスト構造で提供するだろう。映像はもはやなんでも組み込める。大道具は作る必要はない。そして今回はルパン、次はコナン、次は進撃の巨人、その次はゴジラとなんでも組み込めるのだ。コンテンツさえ押さえれば次々と面白いアトラクションを供給していけるのだ。
例えばUSJに限らず、ディズニーのスペースマウンテンにだって、スターウォーズコンテンツを展開できるし、それ以外の宇宙ものだって使えそうだ。テーマパークのアトラクションに無限の可能性を与えるものだ。権利関係さえクリアできればだが。
とともに、これまでになかった楽しむ側の体力も必要とするようだ。
それは、映像酔いに対する体力だ。物理的はGは耐えられても、映像の3Dは視覚系対応になるので、寧ろ、脳系の処理だ。三半規管の能力だ。これは、周囲の人の反応を聞いてみると、体力では耐えられても、苦手な人が多そうな気配だ。実際、ハリーポッターのフォービドゥンジャーニーで視覚酔いした私は、それから3時間立ち直れなかったのだから。。。