せんこう花火は実はメイン【たまプラビジネス余談放談】20230822
”せんこう花火”といえばよしだたくろうの名曲。”線香花火が欲しいんです”、海へ行く、風が吹いている、なんでもないのに泣けてしまう、そんなフレーズでみんなが楽しそうにしているのに自分だけせんこう花火のように静かに燃え尽きて、落ちてしまう、そんなことを勝手に想像する。
夏の風物だが夏とは裏腹にもの悲しいイメージが浮かんでくるのはこの歌の影響だろう。
花火といえば大玉が打ち上げられる花火大会が花形なのになぜまた仏様に手向ける”せんこう”なんだ。
ドカーンといかずにジー。。。パチパチパチ。。。。そして最後にはチチチ。。。ポトンと落ちる。”夏もおわりだね”という言葉が似合う。
花火をしようかという時、”せんこう花火”をやろうか?という始まりにはならないが、かならず最後はせんこう花火で終わる。
地味目の手持ちの花火で始まり、少しずつ派手な少しずつ大きくなりながら打ち上げチックな小筒を地面に置いて上に噴き上がるものになり、広い場所なら落下傘が落ちてくる打ち上げ花火、蛇のようにニョロニョロと出てくる黒い蛇玉も楽しい。出てきた”蛇”を触ると手が真っ黒になって親に叱られる。
花火は華やかで派手だが終わった後はあとかたもなく消えてしまい、一つになった心も、終わればそれぞれの家に帰らなければいけないことに気がついて悲しくなる。
それが花火の本質に違いない。
だから、もっと触れ合おう、仲良くしよう、大切にしよう、と改めて認識する道具だ。そしてせんこう花火は自分たちの等身大を再認識して謙虚に地道に日々を大切にしようと潜在意識に植え付ける。
せんこう花火 ー 実は夏の花火のメインなのだと今になって思うのである。