ココロのカサブタ(2)【御散歩雑談】20231004
芸人オードリーの番組のオンラインライブのテーマで、昔傷ついた言葉をわらいにする試みが行われる。昔言われた言葉で傷つきそれを忘れ去ろうとしても忘れられない、そんな言葉の傷はカサブタのようになって残っている。カサブタなので出血もしないし痛くもないが、ふとした瞬間に思いがけずに触れたりするとその傷や痛みを思い出すことがある。自分にも数多くのココロのカサブタがある。あえてそれらを曝け出す。その2。
そのカサブタは中学3年生の卒業のころ。原因は自分にある。悪ふざけばかりしていた。部活で脚光を浴びてそれなりにクラスの人気者でもあった。友達もたくさんできていた。女子とも仲良くできていた。と、思っていた。
卒業に際して担任は、
「クラスの全員に200字原稿用紙1枚で手紙を書け。君もクラス全員から手紙をもらう。内容はなんでもいい。それが思い出になる。」
と企画した。最終日、一人一人がクラス全員からの手紙の束を受け取った。ワクワクしながら合間の時間に読む。
ショックを受けた。何人かの、おそらく7〜8人の女子から、ほぼ同じ内容の手紙だった。曰く。
「万代くんは勉強できて運動できて面白いこともいって人気もので。。。でもね、ちょっとふざけすぎです。〜〜〜だから嫌いです。」
どうやら、クラスで何かを真面目に話し合い、クラスをよくしようとしているときに、「まじめ〜」と囃したり、揶揄したり、話し合いを邪魔したりした。。。らしいのだ。覚えていない。しかし、その仲良しの女子グループは示し合わせて同じ内容を手紙にしてきた。
卒業してしまったので申し開きも確認も謝罪もできないまま50年近く経った。悪ふざけを一緒にしていた女子たちからは何も言われていないのでおそらくその真面目にクラスをよくしようとしてた女子たち、おそらく少し大人だった子たちから食らったその最終日のスラップメッセージ文集は鈍い音とともにヒリヒリと残っている。