デパートにいかなくなってしまった【たまプラビジネス余談放談】20240125
小学生の頃、実家のある田舎に「デパート」ができた。その名も「いせやデパート」。4階建、エスカレータ付き、そこらの商店より少し高級そうなものを売っている、屋上にプレイランドがあり、当時再ブレークした”山本リンダ”がきて、”もうどうにも止まらない”と唄った。みんなこぞって買い物に出かけたが、その「いせや」もやがて閉店。現在はホテルになっている。その後、近くに「マイカル」が開店。エレベータもあり、立体駐車場が隣接し、マクドナルドやローカルラジオ局もあった。しかしこれもほどなく閉店。今は市役所庁舎になっている。今は市内にデパートはない。
デパートに出かけて、あれこれ見ながら欲しいものを見つけるのは楽しい。が、地方では人口が減少し、高齢化もすすみ、高齢者はデパートに出かけるのも難儀になる。”アシ”もない。一方、大抵のモノはネットで買えるようになった。Amazonでポチッとで翌日には家まで配達される。デパートは店舗故に、接客人件費、在庫管理、etc.、値段も少し高くなる。そこにあるモノの魅力ではなく、買う行為への変化がデパートという形態のビジネスを廃れさせてしまうのか。デフレによる価格低下と売上額の減少、コロナ禍による来店の減少、もろもろが「デパート」単体業態への逆風になってしまった。イオンモールなど大規模ショッピングセンター化して、売上”額”を膨らませないと経営として成り立たない流れになったのだろう。テナント側も単独の路面店より、相互の集客を活用することで少ない顧客を共有する方式で売上規模へつなげようとそれに乗っかる。
後出の記事に関連して鳥取県の人口は57.3万人で全国47位。デパートとしては将来も含めて運営の採算を検討した上での閉店と推測。他の県でもデパートは閉店に向かう傾向が見える。デパート=ゼロの県が4県になる。
山形、岐阜、徳島、島根の4県それぞれの人口動態は、
山形、106万、 36位
岐阜、197万、 17位
徳島、 71.9万、44位
島根、 67.1万、46位
岐阜や山形は人口が100万を超えているので単純に人口減だけでもなさそうだ。高齢化で、老老介護で、デパートに出かけなくなる傾向は止まらないことは実感だ。自分もそうだもの。高齢者を連れていっても結局歩きまわることができなければ本人も楽しくない。前述のように広くなる傾向のあるショッピングセンターに出かけるのは億劫になる。
寂しいことだが、人口の少ない地域の百貨店閉店傾向は止むを得ない。
TVニュースのコメントには、「閉じるのは寂しい」「もっとどうにかできなかったのか」という消費者の声があったが、(みなさんが言ってあげればよかったのにね)、という意見はは不思議と出てこないもんだな。なんでだろ。消費者忖度?