アップル社がEVから生成AI注力に戦略変更の意義【たまプラビジネス余談放談】20240403
報道されているように、アップル社がEVから生成AI注力に戦略変更した。今後の可能性や懸念についてGeminiに聞きながら考えてみる。
アップル社は、さらにM&Aも進める。
いつもながらアップル社の戦略は良くも悪くも業界全体への影響を持っている。表面的に、あるいは、潜在的にはどういう影響があるか?
EV競争の減少と寡占化、エンジニアの流動化による開発加速
同社のEVからの撤退は、表面的には、EV開発での競争が減少し、テスラなどの既存メーカーの優位性が強まり、場合によっては独占的な方向へ進む可能性がある。ただ、アップルのEV技術や人材が流出し他のEV企業に買収され、業界全体の技術進歩に貢献するかもしれない。
潜在的には、アップルに期待されていたEV関連の新たな技術やサービスの開発が遅れることになり、EV市場全体の成長が減速する可能性を内包する。
生成AI独走、MacやiPhonenに次ぐAIプロダクト
一方、アップル社がAIに集中することにより、生成AI技術の開発競争が加速、技術革新が進む期待が膨らむ。この生成AI技術は、撤退したEV開発にも応用される可能性もあるので、この辺りがアップル社の戦略的なアプローチにも見える。
EVでの寡占化の懸念と同様、アップルが生成AI技術を独占し、競合企業が技術開発に追随できなくなる可能性も十分ありうる。iPhoneでの独走と同じようなものだ。
アップル社といえども、生成AI技術が倫理的に問題のある用途への利用リスク、プライバシー、セキュリティリスク等についての課題への対応はお手並み拝見となるがそこはアップル。
期待できるはずだ。
広がる応用分野
アップル社は、生成系AI技術を様々な製品やサービスに活用する可能性を秘めている。
1. クリエイティブな作業の支援
- 文章生成: 文書作成や企画書作成、メール作成などの作業を効率化
- 詩、小説、脚本などの創作活動の支援
- 検索結果に基づいて、ニュース記事やブログ記事を自動生成
- 画像生成: 写真編集やデザイン作業を支援
- イラストや漫画、アニメーションなどの創作活動の支援
- 商品画像や広告画像を自動生成
- 音楽生成: 作曲や編曲、演奏などの作業を支援
- 音楽療法や教育現場での活用
- ゲームや映画のBGMを自動生成
2. パーソナライズされた体験の提供
- 音声アシスタント: より自然な会話と高度な情報提供
- 個々のユーザーに合わせたおすすめコンテンツの提案
- 音声翻訳や音声入力の精度向上
- レコメンデーションシステム: 音楽、映画、書籍など、個々のユーザーに最適なコンテンツを推薦
- ニュース記事や商品情報など、ユーザーの興味関心に合わせた情報を提供
- 学習履歴に基づいて、個々の学生に最適な学習教材を推薦
3. 顧客サービスの向上
- チャットボット: 24時間365日、顧客からの質問に自動で回答
- 顧客の購入履歴や嗜好に基づいて、最適な商品を提案
- 顧客からのフィードバックを収集し、製品やサービスの改善に役立てる
- バーチャルアシスタント: オンラインストアでの買い物や予約などのタスクを支援
- 顧客の操作を画面上で案内し、製品やサービスの使い方を説明
- 顧客のトラブルを迅速かつ丁寧に解決
4. その他
- 教育: 個々の学生に合わせた学習コンテンツを生成
- オンライン学習プラットフォームをよりインタラクティブに バーチャルリアリティや拡張現実を用いた学習体験を提供
- 医療: 患者の症状に基づいて、診断や治療方針を支援
- 医療画像を分析し、病気を早期発見 医師や看護師の業務効率化
そして早速、大規模言語モデルの発表。
こうして列挙するとあらゆる側面でパーソナライズされた質問、応答、相談、アドバイスが得られるSFで登場するアシスタント、アイアンマンのジャービスの世界が実現する期待が膨らんでくる。アップルの戦略は夢を膨らませてくれる。