【ODRピックアップ】20160513 ドローンが飛ぶごく近い未来の空(と海)
陸路、空路、海路、輸送手段はすっかり確立した今の社会。
しかし、4年前の3.11や先頃の熊本地震でも、寸断された道路、走れない新幹線、離着陸できない空港により空路もダメージを受け、一時的ではありますが、輸送手段が途絶えてしまいました。そうすると、ネットのデジタルな世界では情報は更新できても、最終的には物資が届かない、届けられないということになってしまいます。
トラックを貸してくれる人はいませんか?というメッセージが飛び交い、某大手社長は、自前のヘリを飛ばし、米軍のオスプレイがその存在感を発揮しました。ドローンを使おう!というアイデアも当然できてきます。
そこで、輸送で実用上重要になるのは、飛べる距離(+ある程度のスピード)、運べる量、なるべく近くに着陸できるかという点です。
これらは、今注目、期待のドローンの課題です。また、輸送ではなく情報収集目的での活用も議論されています。
1.障害物のない広い場所なら届けられる
amazon社は、いくつかのドローンによる配送イメージを公開しています。
これによれば、運べるサイズは靴箱くらい。だから重さは。。。まあ、靴(しかもスポーツシューズ!)程度でしょうか。
飛行のイメージは、アメリカならではで、障害物のない広い草原の上をまっすぐに目的にまで飛んで行きます。ニューヨークなど物流網の発達している都会は想定していないかもしれません。シューズを買うなら町へでたほうが早い!
着陸は、amazonロゴの@の入ったプレートを庭の一角に置いておくと、それをドローンのカメラが検知して、そこをターゲットにして荷物を降ろして行く。
例えば、日本の楽天も、障害物のないゴルフコース内の配達サービスを始めています。
ゴルフ場という障害物の少ない場所限定で、飲み物やグッズなどをコース内に取り寄せられるということで、ニーズはamazonのビデオの想定と似ています。
2.ドローンは監視や情報収集のパトロールロボ
クリス・アンダーソンが語るのは、IoTの一部としてのドローン。センサーの一部として、衛星と自動車の間に位置するもの。監視カメラでもあり、空気中のデータを集めるものでもあり、モノを運ぶというより、パトロールするイメージです。
さらに進化すれば、幹線道路の一定の高さをドローンが数珠つなぎになって走行する光景が浮かびます。例えば国道246号では高さ20m、環七では30mを走行して、交差点もドローン用の信号はなしかもしれません。ブレードランナーの未来都市のイメージ。いや、あれはドローンじゃなくて自動車的なものだったかもしれませんが?
3.ハードルは高い・・・いやこえられるレベルかどうかもわからない
期待感はとてもありますが、前述のハードルはまだ未解決です。
- 運べる重さ
重くなれば、速度や電力量、落下の危険対応などに負担が出てきます。
- 運べる距離
これも電力パワーと制御の問題、法的規制とも関係します。
- 運ぶルート、障害物
広い場所ならいいですが、都心や木などの障害物への技術的対応はまだ
まだ課題が多そうです。
- 着陸
これも、立地によって難しくなりますね。
- 法的規制
低い高度の管制システムがないので、見える範囲で飛ばさないといけないので。
- プライバシー
あちこち監視カメラが見えていたら気持ち悪いですよ。撃ち落とす人も
絶対で適そう。
※因に海中も。。。