【ODRピックアップ】20160512 もはやネタの偽造品
OECDの報告書は、世界の偽造品取引が50兆円の規模に達したことを報告しています。これは、オーストリアの経済規模に匹敵するそうで、主に欧州のブランド品(ロレックス、ヴィトン)、米国のレイバンやナイキが権利侵害にあっているとのこと。
これは私の友人提供の偽造品ロレックス(偽)ですが、文字盤のロゴなどが、どうみてもちゃちで、この写真だったら買わないでしょうが、実際のインターネットサイトではホンモノの写真が使用されているので、ついついあり得ない破格の値段に目がくらんで購入してしまったそうです。しかも、オイスターパーペチュアル バブルバックなのに、ちょっとちっさい!!
友人曰く。
「今思えば、訳あり品とはいえ、7000円はありえない。冷静に考えれば買わない」
といいますが、当時は、欲しい気持ちが先に立ち、他はニセモノでもこれはホンモノと思い込んでしまったそうな。
ニセモノを掴んでしまう場合として、
友人のように
(1)(ニセモノ被害は知っているが)これはホンモノを格安で掘り当てた(と、思い込んでしまう。自分に言い聞かせてしまう)、
次に純粋に
(2)ホンモノと信じて買う、
そして最後は
(3)ニセモノと知っていて買う ケース
に大別されると推測します。
(1)(2)は、被害者ですが、(3)は、ニセモノ市場を育ててしまっているいわば共犯といってもいいくらいで、これだけニセモノ市場が膨らんでいるということは、その責任はあると思います。それによって、(1)(2)の人々が被害にあっているわけですからね。
一昔前は、有名ブランドのロゴをちょっとひねって似たような名前の製品を出してくるのが主流でした。
VAIO ==> VANIO
iPhone==>iPhono
SONY==>SQNY
などなど。
40数年前、最初にこうした模倣品に触れたのは、田舎の近くの雑貨屋で、カセットテープを買ったときだったのを今でも覚えています。当時はカセットテープといえば、TDK。ある日、店にいくといつも高価なのに、5本で500円というセットがありました。飛びついて買って、よく見ると、TDKではなくKDK。パチもんです。所謂。まあそれでも、録音には支障なかったので、そのまま使っていましたが、改めて歴史を感じてしまいます。
最近は、ブランド品そのものの名称でニセモノのケースが多くなっています。
中には、本当のブランド品工場から横流しされたものもあるので、いわばホンモノだけどニセモノ(ブランドとしては認定しない)もあるそうで、ますます高度化(というのかどうか)しています。
また、ホンモノを購入して、形状や作り方などをコピーして製造したりする場合もあり、その努力をまともな製品開発に向けたらどうかとも思いますが、流通や広告などにお金をかけることに意味を感じないのかもしれません。
ニセモノの購入は、違法行為です。念のため。