【ODRピックアップ/半蔵門ビジネストーク】20170131 その知恵をまっすぐに活かせよ
毎日やってくるスパムメールは、大部分がサーバーやアプリケーションのスパムチェック機能によって我々の目に触れる前に隔離されてしまうようになっています。私のメールアドレスにも、少なくとも300通近いスパム(あるいはスパムとみなされたメール)が到着して消えていきます。紙のダイレクトメールと違い、物理的な資源は浪費しませんが、振り分けるCPU時間=すなわち電力は浪費しているので、できればなくなったほうがいいものではあります。
次々と新手のそれは現れてきます。例えば。
これは、
似ているドメインネームを登録しようとしているけどいいか?
という質問から始まり、別の会社から、
「私がアドバイスしてやめさせようとしているが」
というメール、そして、
「先に登録するなら手伝うよ」
という提案。
でも、中国で登録されてもかまわないから、断りましたが、なんとなくマトモなようにも感じて乗ってしまいそうです。
そして、今回着信したのは、DHLを語る新手の標的型ウィルス。
メールタイトル:
New Order W1IX-17-093 Shipping by "DHL"
本文:お世話になります。
添付内容で、次回入荷予定 1月20日か5日です。
荷受けお願いいたします。
DHL Tracking# 151 3590 401
以上 宜しくお願い致します。
Tokyo / 株式会社
東京
<営業時間 10am-6pm 日曜祝日定休>
これにzipが添付されています。
送信元のメールアドレスのドメインも、ocn.ne.jpとそれらしい。
しかし、よく見ると、ヒントのように、つっこみどころがあります。
1)Tokyo / 株式会社ってなに?笑
2)入荷予定 1月20日か5日
1月20日か、5日は、2月5日なのか?随分間が空いている
3)メールアドレスは、ドメインこそ存在すれど、IDの部分はめちゃくちゃ。
返信してみると速攻エラーで返信されました。
まるで、これで引っかかるのは、マヌケだとでも言いたげに。。。
幸い現時点では、DHLに関する輸送の心当たりはなく、海外の仕事関係や友人からの輸送されるものもないので、添付をクリックしてしまうことはありませんでしたが、何か注文していたり、荷物の宛があると、開けてしまいそう。
開けるとどうなるのか?ムズムズします。実験用のPCを用意したくなってしまう。
それにしても、次から次へとアイデアがあるもんだ。しかも時代とともにその「騙しコンテンツ」も変化しています。初期には、アダルト的内容の画像や誘いの内容が多く、その後メールがシリーズ的になりました。最初のメールは「初めまして」で、次は「またメールしてしまいました」そして、「まだみていただけていないのでしょうか」最後には、「もういいです。これで連絡しません」でもしばらくして、「やはり連絡してしまいました」となり、あまり何度ももらうと本当なのだろうか?と思ってしまいそうです。
そして、エロ系で引っかかる人は流石に少なくなってきたのか、最近は、前述のドメインネームや今回の荷物確認など、「業務用」を装っています。マーケティング感覚に溢れているようにすら思えます。感心。
さらにこれを書いているまさにその時、新たなメール。
注文請書!!?やった!受注?
いや!ちょっと待って!まだ売り込みしていない!
これこそ悪質。やめてほしい。
その知恵、まっとうな製品の開発に活かせない?