【ODRピックアップ】20130110 バックアップのバックアップの。。。
最近一番よく耳にする言葉の一つに”クラウド”があります。
単語の意味は、文字通り雲ですが、IT分野では、データの保存場所を意味します。我々がコンピュータやスマートフォンなどを使用する時にメールや画像、文書などが保存されている場所は、ネットワークがなければ手元にあるPCやスマホ、あるいは付属するUSBやSDカードなどのメディアの中にあります。これはわかりやすい。データは電子的ですが、入っている場所が見えますからね。
さて、会社内では、”サーバー”がありませんか?
社内で共有するデータなどは、サーバーに入れておくと便利ですし、いざという時のバックアップをサーバーの担当者が定期的に取っておいてくれるので、安心です。サーバーは、サーバー室に設置されている場合が多く、鍵もかかるので盗難にあうリスクも手元の機器よりは軽減されています。サーバーも、機器が目視できますから同じように判りやすいですよね。
さて、クラウド。
これは、単純に言い換えると、サーバーがどこかよそにある形態です。
”どこかよそ”は、どこにあるかを意識しなくてもということです。つまり、サーバーやPCが盗難にあったり、スマホを落としたり置き忘れたりして、データがなくなってしまうリスクがなくなり、鍵などのセキュリティ、温度管理なども社内では不要となり、特に3.11の震災以来、ますます注目されています。また、サーバー環境を共有するため個別でサーバーを持つよりも費用が削減できるというメリットもあり、弊社でも、いくつかのサービスを検証したり、導入のお手伝いをしております。
といっていた矢先の昨年2012年6月。とんでもない事件が国内で起きました。これは報道はされましたが、思ったよりも騒がれなかったので、それに驚いてもいます。
それは、前述のクラウドサービスの事業者の一つ「ファーストサーバー社」が、保守の手順などのミスやいくつかの原因が重なり、預かっていたデータが消失してしまった事件です。
こともあろうに、内部で取られていたバックアップも消してしまい、データを預けていた利用者企業は、顧客データを全て失ってしまったケースもありました。更に、注目したのが、契約条項で、1)データの保護はするが、重過失以外の場合はデータの保持は保証されない、2)損害賠償金額は、支払った金額の範囲 という2つです。
これはつまり、「費用も安くなり、面倒もなくなりますよ」といっているのに、「あ、なくなっても賠償は支払った額内で、データもなくなる場合もありますよ」ということ。そりゃあないよ。。。ということになってしまいます。
クラウドサービスの契約時には、約款をよくご確認いただき、場合によってはバックアップが必要になり。。。バックアップのバックアップの。。とキリがなくなってしまうので、ご注意を。
詳細は、ご相談ください。