【ODRピックアップ】 20151120 死んだフリでは助からない
フランスの同時多発テロ、犠牲になった方々にはお悔やみを申し上げるくらいしかここからできることはありません。
武装テロを行われると、武装して対抗できるようにしていない限りは、無力です。デモ?正義や権利のデモなどでの訴えはテロを行おうとするグループの眼前では、ただのノイズに過ぎません。人が集まればテロの格好の標的です。無事にデモができるのはとりあえず平和な場所だからできること。
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私は、まだパレスティナのアラファト議長が健在のころイスラエルの会社と仕事で関わっており2000年初頭には現地企業との訴訟の証人でイスラエルに何度も訪問して中期滞在を繰り返していました。(その事件の詳細は以下のKindleにまとめてありますのでよければポチっと。これは宣伝。)
そこで実体験し、実感したのは、
- 例えば、タクシーで移動するとき、信号で停止すると隣の車線に路線バスがとまる、このバスが爆発する可能性があるわけです。でも、市内でテロが頻発している時は、じっと我慢するしかない。
- 繁華街のいつも行くレストランが今日は空いている、何故かなと聞くと、「先週ウラのレストランで爆発があったから」と教えてくれる、同僚は「ああ、そうですね。言い忘れました。いかないほうがいいですよ。」と平然と言う。
- レストランの入り口には、セキュリティガードがいるが、全員が銃を持っている、これは日用品を売っているスーパーでも同じである。
当時は、ある訴訟の証人でしたが、
「キミは、テロにまぎれて(あるいはテロを装って)暗殺されるかもしれない」
との懸念によりホテルで缶詰状態にされました。ホテルのロビーですら出入り要注意。ロビーにすらいけない。現地弁護士に泣きつきました。
「もし、ロビーでテロリストが来たらどうすればいいのか?」
弁護士曰く。
「とにかく逃げろ。隠れてもテロリストは助けてはくれないし、自爆されれば巻き込まれる。」
最も重要なのは、
「兎に角、巻き込まれるな。ロビーに入る前に、ロビーの中を見渡せ。ロビーの外の様子もよく見ろ。自分の目で見ろ。」
「人が集まる場所に入る前によく見ろ」
そして極めつけのアドバイス。
「逃げている時に撃たれたらあきらめろ」(ゲッ!!)
本当に何もできないのです。テロに論評は不要だと今でも思います。