【ODRピックアップ】20160128 花の物流業
私の就職時期ちょっと前くらいまでは、”花の営業部”という言葉が聞かれました。(一部かもしれません。”営業は大変。事務職がいいよ”という声も記憶しています。)
- どんどん外に出て、接待三昧。
- 自由に動き回り、会社の売上を伸ばす!
- 高度経済成長期の象徴
だった筈です。
もちろん、今でも営業機能は、企業の重要で中心的な役割の部門ですが、”営業は大変。事務職がいいよ”という風潮は、私が就職したころからは、どんどん大きくなってきたことを実感します。
でも、”花の事務職”っていうかな?っていうか、内勤の事務をやってて”花”はないだろうと。
少し前まで(今でもかも)は、”花”は、ITにありました。
最先端のテクノロジー。
ITバブル。
M&A。
上場。
ヒルズ族。
一方で、様々な事件やトラブルややっかみから、うさんくささも漂い、純粋な”花”でもなくなってきています。
職業の”花”はどこにいったのか。
花の職種というのは、子供の頃の”なりたい職業”にあげられます。スポーツ選手?パイロット?CA?アナウンサー、タレント?消防士?
昔よりも随分多様化していますが、100位までに、物流に関係する職種で入っているのは、87位のパイロットのみです。たぶん、一昔前には、電車やバスの運転手ははいっていたのではないかと思うのですが。ドライバーの人手不足、さもありなん。
観光バスの事故が多発しており痛ましい限りですが、比較的高齢のドライバーのケースが見受けられます。格安ツアーの価格競争の中、人件費を削る競争となり、再就職の高齢者ドライバー、あるいは、経験の浅いドライバーがハンドルを握ることになった結果だとしたら、ドライバーが花の職業になる筈もありません。
もっとも、自動運転の技術は、近い将来実用化される見込みもたってきています。各自動車メーカーやIT企業およびその連合体は、実験を繰り返し、CM等で実際の自動車が走行して機能している場面が流れています。
しかし、物流:モノを届ける:Last 1 Mileは、話題のドローンにも限界がありそうです。ここに携わる物流職を花にできないものでしょうか。
Last 1 Mileの物流では、再配達のコストが課題となっています。この部分は、配達員の無償の労働力によって賄われています。まずはここから。再配達の有料化がフェアな第一候補。
ネットスーパーも、イトーヨーカー堂以外で長い間実現されなかったのは、物流の仕組みがなかったからでした。(イトーヨーカ堂は、店舗を廻るトラックの隙間に乗せることができたので、2002年くらいから実現していました)。
アスクルの成功も、amazonの成功も、実はすぐに届く物流にあります。
これからの社会の成功は、物流のドライバーや配達員に過剰な継続的な負担を強いない仕組みと花の物流業にすることにかかっている。。筈です。