【ODRピックアップ】20160526 2008年に思い描いたODR
弊社のHPの会社概要(http://www.odr-room.com/companyProfile.htm)には、次のように社名の説明があります。
※社名について
ODR(Online Dispute Resolution) Room Networkは、オンライン技術を活用して紛争解決に貢献するために設立されました。きっかけは、海外企業との紛争に長年関わりその必要性と有用性を確信したからです。グローバル化の進展は、距離を隔て た国際間の商事紛争も増加させていくでしょう。 どこにいても事故やテロの危険のある現代においては、紛争解決のための移動時間、移動コストだけでなく、企業にとって重要な人物へのリスクを低減することは重要課題となっています。ブロードバンドが発達した現在では、オンラインを活用した紛争解決手段がもっと活かされるべきです。
(Online) オンライン で
(Dispute) 紛争を
(Resolution) 解決するための
(Room) スペースを
(Network) 結ぶ
ことを通じて、社会に貢献して行きたい。そんな想いを込めています。
もともとの会社設立のきっかけは前職で足掛け8年に渡って関わったイスラエル企業との仲裁訴訟でした。
ところで「ODR」って、聞いた事ないけど?|“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~|ライフスタイル|ヨミモノ|QuonNet
仲裁はイスラエルで行われることになり、いったりきたりのホテル暮らしを余儀なくされましたが、
街中で爆発があったり、弁護士が、「お前は重要証人だから、暗殺される可能 性がある。外出するな」といわれ、2週間ホテルから出なかったり、生命保険は戦争特約、家族は心配 して泣いていました。
"時間"、"費用"だけでなく"危険"という事情を鑑みると、例えばTV会議によるODRを駆使すればずいぶんと危険も減って、時間も節約できたのではないかと考え、扱っていたTV会議システムを活用すればよいと確信しました。
当時、訪問したMBA(マサチューセッツ弁護士協会)での会合の模様が記事(P.8) http://www.massbar.org/media/281628/mar%20lj%20low%20res.pdf になっています。ここでも、「ADRへのTV会議利用を力説」したのですが、「まだまだ」とあしらわれたことは、実は密かな悔しい思い出です。2008年のことです。
実際、まだブロードバンドの品質もバラバラで、一方がよくても相手が貧弱な回線だと、音声が途切れ、画像が乱れ、やはりまだまだ実用には耐えませんでした。
しかし、業界(!)では、様々な可能性が議論され続けていました。
これぞODR eサポート裁判の可能性|“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~|ライフスタイル|ヨミモノ|QuonNet
これは離島在住者が、TV会議を使った裁判に参加するイメージのビデオです。
日本ではなかなか実用化には至りませんが、米国で受刑者用のTV会議が配備されるるあるそうです。
こうしたTV電話の活用は、時間コストや移動コストの削減、節約以上に、重要人物(この場合は犯罪者、容疑者、ビジネスの場合は代表者などの幹部)の移動に伴うセキュリティリスク(事故やテロなど)への貢献が一番大きいと考えます。