【読書感想】20170113 読めそうな2冊(2) アフターダーク
初めてムラカミハルキ作品を最後まで読めたので、もっと読めるかもと思い、
【読書感想】20161226 初めて読めたハルキ - ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク
ランチに出かけたついでに書店で文庫あさり。
【つれづれ】【読書感想】20161227 もっと”ハルキ”をと。。。 - ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク
そして読めそうなハルキ2冊を。
【読書感想】【つれづれ】20161229 読めそうなハルキ2冊 - ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク
30年以上読まなかった村上春樹氏の作品チャレンジ第二弾は、長編(?中編?)「アフターダーク」
「アフターダーク」は、最初のエピソード中のバンドマンがトロンボーンを始めたきっかけとなった、カーティスフラーの名作「ファイブスポットアフターダーク」というアルバムからきているようです。このアルバムは、私も学生時代にアナログレコード板として所有していたので、親しみがわきます。
なぜなんだろう?昔最初に同氏の作品を読んだ時に感じた「読みにくさ」の文体は、まったく感じません。
理由は、多くの作品を読んでいた友人によって判明しました。この作品は2006年初版。元々翻訳本を多く手がけていた同氏は、翻訳文体の傾向で、それを読みにくいと感じていたのではないかという示唆。確かにそうかもしれません。当時、読みにくいと感じた理由の一つは回りくどさでした。スパッといい切らないことにムズムズを感じたのです。
読みにくいと感じた作品は、例えば、デビュー作「風の歌を聴け」は1979年。1980年刊行の「1973年のピンボール」。1982年の「羊をめぐる冒険」。1983年の「中国行きのスローボート」。。。
実際、これくらいにしか触れていないので、ノーベル賞を待望するハルキファンの人たちからすれば、「読みもしないで何言ってる?」と思われるでしょうが、これらの読みにくさは変わりようがない。あくまで私にとってですが。
もう一つの理由は、作品中に描かれる主人公は大抵が孤独でしたので、この点は、当時高校生〜大学生であった自分の孤独感と一致するのですが、小説中の孤独な主人公は、お洒落でお金も自由で彼女がいてその気になればセックスして、「こんなのあるわけない!」とムカついていたから。
同じ年代のはずの自分にはまったく降り掛かっても来ない現象について、怒り、妬み、焦りを感じていたように思います。寧ろこちらの理由のほうが大きいかな。。。。
そう考えてみると、もしかすると、最近読めるようになった、苦痛を感じなくなったのは、年齢を重ね、経験を積んで、焦りもなくなったからなのかもしれません。