高齢化社会だなぁ -老年病研究所付属病院-【御散歩雑談】20190516
父がちょっとした手術をすることになり、紹介状を書いてもらった病院にいってみた。
老年病研究所付属病院。驚いた。
驚きは、そういう病院の存在だ。
人間がかかる病気は、若年でも老年でも同じだが、体力や持病によって治療方法が変わってくる。看護の手間や配慮も変わるだろうし、病院で観察していてわかったのは、かかっている病気とは無関係に、足腰が弱っているケースも多く、移動や待ち時間などにも配慮が必要になってくるのだろうということだ。
例えば、老齢の母は肩の腱が毀損してしまったが、75歳以上では手術はしない傾向だという。腱の場合、自然治癒の力も重要なので、手術をしても劇的に治癒はしないそうで、病院の役目もリハビリと心をケアのほうに重点が置かれる。最近の元気なお年寄りにとっては、「年齢によって治らないと言われてしまう、治療してくれない」という事実のほうにショックを受ける場合も少なくない。
老年病研究所付属病院では、内科から始まって、形成外科、整形外科、循環器、歯科、眼科など総合的な診療科目が並んでいる。各科の配置と待合の配置に老年を専門とする病院の工夫がされていた。
待合が中央にあり、周辺をぐるりと囲むように各診療科が配置されている。複数のどの診療科にいくのにもほぼ等距離でアクセスがしやすくなっているのは、前述の足腰の負担に配慮した、老年病病院ならではか。内科にいって、待合に戻り、相向かいの眼科にいって。。などという患者も多いのだろう。
よくできている。
そして、高齢化社会を改めて感じるのだ。