【読書/映画感想】20170427 それは経費で落そう
「それは経費で落そう」 著:吉村達也
少し前に読んだ、「それは経費で落ちません」という小説があるが、そちらは、題名通り「それは経費で落ちません」という経理部員が主人公の経済がらみ小説。こちらも同じように経済小説かと思ったらミステリーだった。
あらすじ
1 ま、いいじゃないですか一杯くらい
酔っぱらい運転で起こした事故を隣席で酔いつぶれた同僚のせいにして、うまくいったと思ったら。。。
2 あなた、浮気したでしょ
単身赴任の現地妻がバレないように部屋を掃除するが、証拠は以外なところに。。
3 それは、経費で落そう
経費伝票を改竄していたのだが、経理部員が更にそれを悪用し。。。
4 どうだメシでも食わんか
左遷の通達と思ったら、なんとも悲しい。。
5 専務おはようございます
なぜかいつも専務にトイレで会うのは、まさかの。。。
何もしていないと罠にはハマらない。
何かいいこと、凄いことが起きないかなと期待するも、何もきっかけとなる行動をしていないので、何も起こらないで日々が過ぎて行く。
頑張って仕事をしているなかで、何かをしているので、それが裏目にでたり利用されたりして、思いがけない罠にはまるのだ。
墓場まで持っていく
これらのストーリーからは、完璧な隠蔽はできないのだとも読み取れる。経験上嘘を突き通すのは難しい。では、秘密は墓場まで持っていくつもりでという言い方をするが、それは可能だろうか。唯一できるとすればその嘘に自分も心から騙されることだ。
よく考えれば
経費で落とすという言い方は、すでに経費でないことを知っていて、経費でないのに経費で落とすという意図を含んでいる。正当な経費なら経費で落とさなくても経費になるからだ。この言い方はやめよう。あたかも自分がすごいような錯覚。そこから全ての失敗が生まれる。