引退できない引退した人【御散歩雑談】20201119
ある日曜日の昼近く、玄関のチャイムが鳴った。見覚えのない男性。なんですかときくとちょっといいですかと要件を明示しない。見た目は暴力的でもないので出てみる。
なんですか?
「オタクの畑が手入れがされていなくて草がボウボウでちゃんとしてもらわないとこまる」
はあ。どこの畑ですか
「マンションの前だ」
(多分そこは植木が何本か植えてある狭い畑だ確かに今年はまだ草刈りをしていない)
「以前はちゃんとやっていたようだが最近はなっとらん!」
(ていうかお前誰だ?)
それからあれやこれや。。。
うるさいので適当にあしらって御引き取り願う
名前も名乗らず人の家の土地の草に文句を言いに来たのか。該当する土地は金網で覆われ、はみ出す草はあれど通行の邪魔にもならないようにしている。年に2〜3回は全面草刈りもしている。
そもそも、マンションの自治会とかでもなさそうだし、誰だお前は?いったいなんなんだ。
憤慨。
そして少し経って筍のシーズンが終わる頃、今度は別の竹林の整備をしていた。ちょうどチェーンソーが外れてしまい、分解して付け直しているところに、そのおじいさんがやってきた。今度は竹林の近くまで、つまり、30mくらいは入り口から入って来ている。無断で。
「たけのこははえてるの?」
(え?あのおやじだ)
はえますよ
「いつもよくはえる、前にお父さんがやっていたときは、よく掘らせてもらったよ」
(なるほど、それが目的?前にそうだったから掘らせろと?)
無視して作業を続ける
やがて、すごすごと帰っていった。
別の日。今度は草刈り中にまた声をかけてきた。聞こえないのでエンジンを切って近づく。
「大変だね広いからね」
ああそうですね
無視。仕事の邪魔。こっちはここを土日農業で片付けているんだよ
しばらくするといってしまった
で、推測。
最初に家におとづれた時の態度は、おそらく現役ビジネスマン?時代は役職についてぶいぶいいわせていたかもしれないが、引退して、関係のないことに、偉そうに意見してくる、心が引退できない老人。
まあ、その後、こっちも関わるのがいやなので、計画的に農業を進めるきっかけにはなったので、まるまる叩くつもりはないが、現役時代に影響力があった人であればあるほど、社会的に関わる影響力を持てる組織やグループがなくなってしまうと、目に付いたことに意見をしたくなるのだろう。それはわかる気がする。
子離れできない人、親離れできない人、そして、引退できない人がいる。