半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

慶応授業2020

慶応授業2020【半蔵門ビジネス雑談】20201126

 

もう13回目となる慶應LSのODRについてのゲスト授業。民事訴訟法の三木教授の授業だ。今年も昨年に続いて、ODRベンチャーのミドルマン株式会社の三澤社長が開発中のODRシステムをデモしてくれる。これまで海外事例ばかりだったので、日本発のODRを紹介できることになったのは嬉しいことだ。これもODRが日本でも普及する兆しといえるだろう。

 

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授業は世情を反映してオンライン。この時しか行くチャンスがない田町の慶應大学キャンパスなので、残念だがしょーがない。仕方がない。

 

内容は例年通り、ODRの歴史、ODRの実用化海外例、ODRに関する国連の動向を中心だが1昨年からの大きな動き、日本でも公的機関が具体的な動きを始めたことに続き、パンデミックによる制限でオンライン化が一気に進んでいること。これも一種の外圧か?外圧により進むのはとても日本的。今回は日本だけではないけれど。

 

2019年は、

  • 日本経済再生本部が、裁判手続き等のIT化検討会(いわゆる司法のIT化)を推進。
  • 消費者庁では、第4期消費者基本計画のあり方で、ODRの普及を提言。
  • 日本ADR協会では、定例シンポジウムで、「ADRはどう変わるか〜IT化の可能性と課題〜」を取り上げた。
  • 6月21日に閣議決定された「成長戦略フォローアップ」でも、ODRを含んだ検討を行い基本方針を2019年度中にまとめるとされた。

   ==>9月27日 ODR活性化検討会開始 

www.kantei.go.jp

 

そして2020年、

今年から来年にかけてODRに関する動きが活性化するのは明白で、ベンチャーも複数登場しているので、一気に実用化が進む兆しであることなどを紹介する。

 

法曹界も一気にオンラインの活用に進む。こうなると日本は早いんじゃないかと期待する。

JIMC,JAA等が共催する***

「JIMC-SIMC Joint Covid-19 Protocol正式発足、JIMC-Kyoto設立2周年記念セミナー
With and Afterコロナの国際調停~オンライン調停とその有効性~」のご案内

アメリカ、中国、インド、韓国など46カ国の代表がシンガポールに集まって調印した「国際的な調停による和解合意に関する国連条約(シンガポール調停条
約)」が、本年9月12日発効しました。このシンガポール調停条約の発効という記念すべき日に、アジアを代表する国際調停機関であるシンガポール国際調停センター(SIMC)と、京都国際調停センター(JIMC)を運営する公益社団法人日本仲裁人協会(JAA)は、日系企業とシンガポール系企業を主たる対象として、コロナ禍において発生する国際紛争をオンライン調停によって迅速かつ効果的に解決することを目指すJIMC-SIMC Joint Covid-19 Protocolに関する覚書に署名しました。このJIMC-SIMC Joint Covid-19 Protocolは本年11月20日に正式に発足いたしますが、添付の通りJIMC-Kyoto設立2周年と本Protocolの正式発足を記念する記念セミナーを開催いたします。記念式典には、上川陽子日本国法務大臣にご登壇いただく予定で、Kasiviswanathan Shanmugam SC シンガポール内務大臣兼法務大臣にもご登壇いただけるよう現在調整中です。是非ご参加下さい。

日時:2020 年11 月20 日(金)午後6時~8時(受付開始午後5時45分)
場所:Zoom Webinar 開催
共催:
 京都国際調停センター
 公益社団法人日本仲裁人協会
 シンガポール国際調停センター
 同志社大学国際取引・国際法務研究センター
 京都弁護士会

 

ODRのITシステムを提供するベンダーも登場した。これは、システムを提供する、すなわち、ITビジネスとして成り立つということだ。それなりの市場が期待できると踏んだということだ。

prtimes.jp

 

 

 

なお、過去の授業についてはこちらを参照。

慶応授業2019

慶応授業2019【半蔵門ビジネス雑談】20191120 もう12回目となる慶應LSのODRについてのゲスト授業。民事訴訟法の三木教授の授業だ。今年は、ODRベンチャーのミドルマン株式会社の三澤社長が開発中のODRシステムをデモしてくれる。これまで海外事例ばかりだったので、12回目にして初めて日本発のODRを紹介できることになる。私も60歳となったので、一つの節目といえるかもしれない。 授業は例年通り、ODRの歴史、ODRの実用化海外例、ODRに関する国連の動向を中心だが昨年と…

慶応授業2018

慶応授業2018【半蔵門ビジネス雑談】20181127 恒例となった慶応大学法科大学院でのODRのゲスト授業。今年で11回目である。 昨年は、生徒さんからこのような質問があった。 「なぜ日本ではODRが進んでいないのか?」 日本ではODRに限らずADRも今ひとつだ。これは裁判沙汰という言葉が示すように正義を果たすよりも争いがないことをよしとする国民性かもしれない。 もう一つは、弁護士法の非弁提携があることで、例えばIT企業がシステムを構築しても事業化できにくいということがある…

 

【半蔵門ビジネストーク】20171124 ODR授業@慶應ロースクール(2017)

 

【半蔵門ビジネストーク】20171124 ODR授業@慶應ロースクール 2008年から毎年呼んでいただいているODRの特別授業もついに10年!時の流れを感じる。 今年も、三田際の前日で、雨模様の18時過ぎにも出し物を準備する学生さんたちでごった返す中を研究棟へ向かった。例年通りメインステージのロックバンドが音合わせ中。大型の液晶スクリーン、コンピュータと連動した照明、ハイレベルな演奏、ハイトーンヴォイス、アマチュアの進化は著しい。 授業内容は例年のものにアップデートを加えたも…

 

【休みの日にはバックナンバー】20161119 慶應ロースクール

 

【休みの日にはバックナンバー】20161119 慶應ロースクール 2008年から毎年呼んでいただいているODRの特別授業も今年で9年!ありがたや。 今年は、丁度三田際の前日で、18時過ぎにも、出し物を準備する学生さんたちでごった返す中を研究棟へ向かいました。メインステージのロックバンドは、大型の液晶スクリーンに映し出され、リハーサルといえども、ハイレベルな演奏とハイトーンヴォイスが響き渡っていました。 授業は例年のものにアップデートを加えたもの。大きな違いは、国連のワーキング…

 

【ODRピックアップ】20151118 恒例ODRの授業@慶応大学

 

… 恒例ODRの授業@慶応大学 2008年から毎年この時期になると呼んでいただいて、法科大学院の学生さんにODRに関する授業を行なわさせていただいています。 昨年のまとめ。 odr-room.hatenablog.com 実は、今年もそれほど大きな変化はないのですが、国連のワーキンググループで継続しているODRに関する法規範の作成、手続きの共通化などを目指した検討が、まとまりつつ。。というかまとまらない方向にまとまりつつあるというのが、ODR界としては、やっぱりねと思いつつも残…

 

【ODRピックアップ】20141117 恒例ODRのゲスト授業@三田2013−2014

 

…かり毎年恒例となった慶応大学のODR授業。昨年は、教授が海外出張だったためお呼びがかかりませんでしたが、2013年からは復活。急に寒くなった11月某日夕方、研究棟で待ち合わせして、2014年も生徒さんの待つ教室へ向かう予定です。 例年は、一般社団法人ECネットワークの沢田理事とコンビで伺っていたのですが、昨年より諸事情で単独行軍。沢田理事の昨年のレジュメをお借りして、一人で頑張ってきます。前半は、ADRとODRの必然性や歴史を中心に、中盤には、最近のODRの実例を中心に、そし…