誤用 ノワール、ナイーブ【御散歩雑談】20221122
某有名ミュージシャンが、とある番組である曲の紹介の際に、「この曲は、ノワールな感じを思い浮かべて」と解説したあとその曲が流れた。気だるいような懐かしいような昔を思い出す、そんな感じの曲だった。あれ?ノワールってよく聞くけど、実は、意味を知らなかった。調べたら、フランス語で「黒」。暗黒。闇。曲の紹介と全然違う。あーまた間違えて聞いてたかと。聞いてたというのはまさにその通りで、自分が何かを表現するときに使ったことはない。知らないからね。だとすると、このミュージシャンも意味を間違えてたのか?
しかし、ググってみると、そうでもなさそうだ。
もう一つの意味として、黒ー>正体不明という意味にもなるようだ。更には、「難解、高級、こだわり」というニュアンスでも使われることがあるそうだ。そっちなら、前述の曲のイメージにはあうな。某ミュージシャンは間違ってない。
コメダにあるデザート系メニュー、シロノワールってのも、こちらの傾向か。高級とか、こだわりとか。フランス語だから日本語辞書だけだと間違って覚える可能性大。
もう一つ、ナイーブも間違って使われているような気がする。これは、「あの人はナイーブな人だから」なんていう使われ方を目にする。同じくWikipediaあたりでは、
ja.wikipedia.orgこれもフランス語。本来は、
『「童心的」「うぶ」「世間知らず」「お人よし」「無警戒」「ばか正直」』
で、あまりいい意味のニュアンスではない。しかし、日本での実用では、
『「飾りけがなく素直な様」「純粋で傷つきやすい様」「単純」「やさしい」』
と、いい意味に解釈されているのか。
童心的を、=子供ー>素直、純粋と解釈してそのような意味で多く使われたのかね。
ナイーブアートという絵画の派があり、素朴派とされていたことも日本語カタカナでの用法定着につながったのか。
英語で、あなたはナイーブだね、と(素直、純粋、やさしい)の意図で使うと、何を!!?(うぶ、世間知らず、お人好し、無警戒、馬鹿正直)になって、ノワール(暗黒)な雰囲気になってしまうかも。
気をつけよう。