ODR Pickups/半蔵門ビジネストーク

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【ODRピックアップ】20140123 グローバル焼酎

【ODRピックアップ】20140123 グローバル焼酎

 

 83歳の父への誕生日や父の日のプレゼントには、酒を選びます。もともと酒好きなので、体の事を考えて飲み過ぎないように、手に入りにくい酒を贈る事にしていますが、そうなると少しずつ高くつくのが玉に傷。これまでは、日本酒で生産量の少ない地酒系のもの、ラベルに父親の名前を入れてあげたりして、「大事に飲む」ように促していました。そして、前回贈ったのは、森伊蔵の一升瓶。高くつく上に、予約抽選なので、やっと入手したものです。が、その甲斐が有って、開封までにも時間がかかり、開封後も、非常に大切に飲んでいるようです。

 

お酒に目敏い父の来客達は、居間にあがりこむとまずボードのなかの森伊蔵ラベルに目が行きます。「いいのがあるねぇ〜」と言われると、ついつい出してしまうのがこれまででしたが、母親の監視のもと「グっとこらえて」いるそうな。

森伊蔵は、知る人ぞ知る鹿児島産の幻の焼酎の一つで、予約抽選で販売されており、市場価格は3万円を超えています。日本航空では、機内販売がありますが、これはファーストクラスのお客様限定とされており、やっぱり入手は限定的です。

 

グローバル化は、焼酎にもグローバル化の洗礼を浴びせます。日本とEUが交渉中の経済連携協定(EPA)は、主にお互いの輸入関税をどこまで下げられるかに焦点が集まっていますが、この焼酎に関しては、関税撤廃後にもっと難しい”規制”があります。

 

アルコール飲料の現地輸入規則および留意点:EU向け輸出

https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/qa/01/04A-061109

 

日本酒は、容量に関係なく輸入できるという見解が出ていますが、焼酎に関しては、厳格な容量規制が維持されるようで、日本で主流の720mlや1800mlは、この規制にかかってしまいます。

 

蒸留酒 

(スピリッツ) 容量100~2,000 ml の間で、以下の9 種類の容量のみ 

100 ml — 200 ml — 350 ml — 500 ml — 700 ml — 1,000 ml — 1,500 ml — 1,750 ml — 2,000 ml

 

許可されているのは、上記なので、日本の720ml、1800mlは、それぞれ700ml、1750mlまたは1000ml、2000mlの瓶につめかえるかしなければなりません。

しかし、それでは新たな手間となり、せっかく関税がなくなっても、新たなコストで価格に反映することになりかねません。政府間交渉では、輸入品に限って規制外とするように提案することになりそうですが、欧州側は、「サイズ変更は企業負担が増し、規格が増えると消費者が混乱する」といっていいます。もっとも本音は、「いい焼酎が入るとウィウスキーが売れなくなる」という懸念が背景にあるとのこと。

 

こういう貿易交渉って、これまでは大抵が、日本側に規格などの参入障壁があったのですが、酒類に関しては日本側は蒸留酒の規制はないので、いつもと反対な状態なのが、面白い。

 

  *   *   *

 

父は、その後も、珍しいお酒をちびちびとやるようになり、健康にもいいことと、母親曰く、「結婚して50数年で初めて、”少し飲んでみるか?”と薦められた」そうで、こちらの障壁は年を重ねて解除された模様。