ODR Pickups/半蔵門御散歩雑談

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、たまにロードレーサーの話題など、半蔵門付近を歩きながら雑談するようにリラックスしたお話中心。

【読書/映画感想】20180130 テロリスト・ビジネス

【読書/映画感想】20180130 テロリスト・ビジネス

 

※この本、以前amazonで数十万円の値段がついていた。丁度同じ頃、ヤフオクで1円で落札したのだが、今日見たらもう1円になっていた。あの時売れば売れたのかな。後悔先にたたず。

 

9.11の悪夢から世界が覚めやらぬ2004年に出版された本だ。テロが世界中の人間に身近になってしまった時代だ。この本は、爆弾テロの描写も多少はあるが、それよりもテロリストの資金がどのように調達されてくるのかを明らかにすることに重きを置いた本である。その過程で当事者たちが何に注意しどのように危険を回避していくのかが淡々とした描写に、リアルな会話にかいま見ることができる。

著者は、元フランス外人部隊所属だ。

 

この本は事実に基づいて書かれている。と、述べられている。

オサマビンラディンの口座が世界中で凍結され、テロ資金が廻りにくくなってから、どのように資金調達されていたのか?それは、「スザニ」と呼ばれる刺繍の芸術品を格安で仕入れ、ロンドンなどの故買屋に百万ポンドで売却する資金洗浄だ。また、偶像崇拝を認めないイスラムによって破壊されてきた仏像なども、資金調達のために破壊を免れ、骨董市場の裏で売却され資金となってきた。

 

f:id:emandai34:20171018223933j:plain

テロリストにとって、人権派の活動は、「テロリストであっても人権がある」として「守ってくれるありがたいもの。。。」いや、ちょろいものでテロリストに多いに利用されている。例え自爆テロによって無垢の市民が何人巻き込まれてなくなろうとも、テロリストの人権を守るのか。そうした議論の裏でテロリストは舌を出しているという。

 

テロ支援国家に対して資金凍結の措置がとられることがあるが、効果があるのか?と疑問に思っていた。テロを仕掛けようと思えば、思想の熱意だけでは、武器も入手できず、移動も時間内にできず、協力者も得られずでやはり資金=カネが必要となる。すると疑わしい口座の凍結は確かに効果はある。

 

さらには、カネにかえられるもの、食料や貴金属、本書に出てくる美術品なども、取引されて資金源となる。だから、海産物や鉱石の輸出入制限も効果的なのだ。

 

そしてそうしたものを運ぶためにどういう手段を使うか。複数国を移動する際には、コンパクトにしてスーツケースに入れて。。という方法や税関で引っかかる可能性が高い。するとどうするか?持ち込まないのだ。ボンド=保税倉庫留置という方法で、

保税地域 - Wikipedia

「外国から輸入された貨物を、税関の輸入許可がまだの状態で関税を留保したまま置いておける」保税倉庫に入れたままにしておき、移動する際にまた受け取って目的地に運ぶ。これだと手間もリスクも省くことができる。

 

また大量の武器、爆薬は、身につけて隠れて運ぶのなどではタカが知れている。取り締まるのはそうした可能性ではなく、数が多くてチェックができなくなっているような物流だ。空路ではなく、海路それも、コンテナだ。空路飛行機で運ぶ量は少ない。だから厳しくチェックできるチェックされる。其の点、海路で船で来る荷物数量はハンパなく多い。そもそも現在も全量チェックはできていない。

 

テロリストも思想だけでなくビジネスの上で動いている。

(はてな1045記事)