【ODRピックアップ】20140501 電子メールの労使協定
週末の日曜日の夕方、サザエさんを見ると「ああ、明日は月曜日か。仕事だ」と思うというのはよく聞く話です。それでも、そんな気分は週末に休んだことの証。また明日から気分を切り替えて頑張ろうと思えればよいものです。
ところが最近は、「今日は休みだったんだろうか?」と思う事があると、後輩がSNSで呟いているのをみかけました。彼は確かに週末、会社にいかず、家族と一緒に過ごしていたのに。確かに、子供を連れて遊園地に行ったのに。ショッピングセンターで買い物をしたのに。なんだか、仕事がまとわりついていた感覚。
そう。
メールです。
スマホにちょこちょこ入ってくるメール。
ちょっとトイレにいったときに覗いてしまうと、技術者からの作業経過や、取引先の人からの週明けの対応依頼。上司がチェックしてコメントをつけた週報などが目に入ります。すぐに対応する必要もないのですが、なんだか心から離れない仕事のこと。
出勤はしていませんが、デジタルな労働時間。
メールが私たちを週末や有給休暇中も追いかけてくる環境になってしまいました。
知らぬが仏。
メールを見なければいいのですが、週末に見ないでいて、翌朝見たときに、”昨日見ておけば良かった”となるのもつらいんですよね。対応しないまでも見ておきたい心理。
かくして週末確かに物理的には休んでいる、会社から、業務から遠ざかって入るのにも関わらず、「デジタルな労働時間」は、私たちの休みの時間を奪って行くのです。
そしてついに。
「フランスのふたつの経済団体(SyntecとCinov)とふたつの労働組合が、従業員が終業後に仕事の電子メールを確認する(またそうするよう強いられる)ことをやめる協定に署名した。」
http://wired.jp/2014/04/14/mail-after-hours/
この協定では、特殊な事業がある場合を除き、9時から6時までの間以外は、メールをチェックしてはいけないことになります。もっとも、幹部に限るということで、一般社員はこの限りではないとなっていて、もしかすると、幹部が見られないメールをかわりにチェックして対応する、あるいは対応に備えるなんていうことにもなりそうですが。。。