【ODRピックアップ】20150405 育てる機能
恒例となりつつある故郷の仲間たちとの会食は、新宿で行なわれました。素晴らしい料理と素晴らしい仲間たち。懐かしい話や純粋で微笑ましいエピソード。今だから話せる誰某が好きだったとかいう告白などで盛り上がり、帰宅は終電となってしまいます。
必ず及ぶ話題は、シャッター通りとなってしまった故郷の商店街のこと。
もっと活性化させたい、何か出来る事はないか?なにか始めようという話題。これまでも何度も同じ話題で盛り上がりました。しかし大抵はお話止まり。翌日になれば、通勤電車のラッシュのなかで、磨り潰されてしまうのでした。
ただし今回は只の酒飲み話で終わるのではなく、個別の会合も行なわれ、メーリングリストも立ち上がり、市役所とのコミュニケーションや、具体的なアイデアのドキュメントも自然発生的に交わされていること。資金調達にまで話が及んでいます。少なくともこれまでとは違う動き結果になる期待を持ちつつ。。。
多くの人から、花火大会や桜祭り、夏山の散策や冬のスキーなど、個別のイベントのアイデアは湧き出てきます。しかし、よく考えるとこれらは既に地元の方々によって実施されているものばかり。こうしたイベント的な催しや企画は、瞬間的な集客はある程度はできるのですが、連続性がありません。資金もそれなりに必要で単独で実施しつづけるのは限界があるのです。
そう。みんな気がついてきたのは、個別のイベントを仕掛けても、根本的には解決しないだろうなということ。最終的には、居住人口あるいは流入人口が増え、消費やビジネスなどの経済活動が行なわれ続けなければなりません。出生率をあげる?ではそうした世代を増やさなければなりません。その為には、職があって定住できる環境になくては。。そのためには、市場がなければ。。。その為には人口が多くなければ。。と堂々巡り。
英語のHumanを日本語では”人間”と訳しました。”人”の”間”。Humanは人=単体を意味していますが、人間は、人の間、これは言外に人と人の間、つまり、関係を表しています。人間が集まって暮らすと街になります。街には人間が必須。我々が大学や就職のタイミングで出て行った街は人間、人の間、関係が減って、街の構成要素が減ったのです。それが、街が衰退する本質だと考えます。
どこをきっかけにするか?
我々を含めて、街を出て行ってしまった人たちが戻ってくるのが第一歩でしょう。たとえ一時的にでも。毎月1度でも。例えば、同窓生が集まり、宴会でも食事でも消費でも、我が町で過ごすようにすればどうでしょう?
そして、出て行く人を抑制する。一時的には出て行ってしまっても、地元に戻ってくる、こられる、来たくなる、ような仕掛け作りをしていくこと。
そうした仕組み創りをしないことには、一時的なものになってしまうでしょう。
出て行った人がある年齢になると親の面倒を見たりするために戻ってくる。その次は?
我々が出て行ったのは何故でしょう?都会に憧れ、より高みを目指して、夢を追いかけていったのは確かですが、それと同等に、街に魅力がなかったからです。街に繋がり続ける意味を持てなかったから。つまり大事なのは若者をどうやって巻き込むか。若者が街に定着しない。これは育てる機能の不足です。勿論、大学や大きな企業など、より多くの経験をつめる企業が都会にあるのは事実です。そのチャンスを止める権利はありません。寧ろチャレンジはしなくては困ります。しかし、それでも、街や人間に魅力があれば、関係を維持することが続けられれば、人間は街に還流し、街は生き続ける。
育てる機能こそ、一番重要な街の再生機能です。
* * *
新宿で、素晴らしい料理と素晴らしい仲間たち。懐かしい話や純粋で微笑ましいエピソード。
だったのですが。。。一番の感動は。
かわいらしい声の店内係を見上げると、美形のオネメンだったこと。初めて見ました。仕草もオネメンでした。
これも新たなつながり?