【半蔵門ビジネストーク】20170412 移動コストと移動時間コスト
飛行機の予約をするときに、コストの安いルートを提案してくれる旅行会社もある。安くてありがたいのだが、XX経由で飛行距離が遠くなり、乗り継ぎ時間のロスが発生し、直行便11時間なのに、経由で18時間になったりする。
移動コストと移動時間コスト
こうした配慮は、企業や個人など顧客側が支払うカネを少しでも少なくしたいと望むから、望んできたからこそで、そこには、「移動運賃のコストは(支払うので)下げようとするが移動時間のコストは問題視されにくい(支払う給料が増えるわけではない)」という背景、給与上の仕組みがあるからだ。
移動のための「キャリアに支払うコスト」は、文字どおりお金が出ていくので、真っ先に配慮され、実際はもう極限までカットされてきているだろう。では、移動にかかる「時間のコスト」についてはどうだろう?
移動時間コストに配慮がない?
前述のように、移動にかかる時間のコストはあまり考慮されていない。時給10000円の人が海外出張すれば移動時間往復トータルでは、 48時間はかかる。直行便11時間のところ、経由乗り継ぎで10時間さらにかかれば、時間コストは10万となる。しかし、発生するお金は安くなるのならと、経由便を選択する。時間コスト超過分は、支払われはしないが、当事者の疲労と現地到着の時間が遅延し、できることが少なくなるという見えないコスト。。。見えないからいいのだろうか。
ごほーびの時間?
とある国際会議では、開催場所がいつもリゾート地であるという噂がある。実際、私が参加した何回かも、リゾート地だった。ジャカルタでなくメダン、ハノイではなくダナン、マニラではなくセブ。。。そしてその前後にバカンスを入れて滞在している他国からの出席者。。。
ミーティングの組み方を観察しているとある傾向がある。すなわち、連続させないのである。国際会議が2日あるとするなら、その前日に1つ、後半1日あけて1つ、前乗りの前泊をいれると、6泊していくのだ。しかも、こちらの会議をアレンジする際に、最終日のミーティングの前日は埋まっていると回答があるが、実際には、空き時間になっているのだ。そうなるように組んでいる!としか思えない。。。。?
そう。きっと、その国際会議による海外出張は、彼らにとってのご褒美なのだろう。
働くのは罰か修行か
これは、日本的なあるいは仏教的な労働感から来ているとも言われているが、日本では、海外出張、特に政府系のお仕事では、例えば自費であっても、余分なスケジュールは入れられない。(前述の方式はありか?)これはきっと労働観から来ているような気がする。