【読書/映画感想】20170414 魔法の色を知っているか?
あらすじ
シンポジウムに出席するために、チベットのナクチュにきたハギリ博士一行は、クーデターに巻き込まれる。おかげでシンポジウムは中止、しかし、世界的科学者ヴォッシュ博士に出会い、交流を深める。人工細胞により出産できなくなった理由は、新たなウィルスではなく、必要なウィルスが消えてしまったからだという仮説を掴む。ナクチュには、まだ出産している種族が存在し、特区として保護されていた。
後悔先に立たず
ちゃんと順番を確認して読めばよかったと後悔している。本来2番目に読むべき本書をなんと5冊の最後に読むとは。。。すべての伏線がここに登場しているのだが、全て結末を知っているので。。。読み飛ばしたくなる。
呪文
100年前にチップとして仕込まれた機能停止緊急コマンドは、呪文だった。それも、組み合わせ的な呪文。進化した未来に、コマンドが呪文のていをなしているのは、アナログこそが最大の機密保持方式だということだろうか。
問題解決
果たして問題ならばすべて解決してしまっていいのだろうか?
その問題が生み出している繁栄や進化、安定があるのではないか?
問題の上に成り立つ安定は悪なのだろうか?
問題がない不安定、退化、停滞が望ましいのか?
問題さえ解決すれば繁栄し、進化し、安定を得られるのか?
この問いは、素振りが素晴らしい選手がクセのあるフォームの選手に勝てないテニスのようで、重箱の隅をつつくような正義の人がリーダーになれないことがあるのにも似ている。しかし、素振りはキレイなほうがいいし、完璧な正義のほうが非難されにくい。正義は勝つが、勝てば官軍でもある。「正義”は”勝つ」というより「正義”も”勝つ」のほうが正しいのかもしれない。
何かの法則
いったい私の周りに起こることは、偶然なのか。運命なのか。誰かが仕組んだ仕掛けなのか。大きな目で見るならば宇宙の法則なのか。それとも、一人一人の意思なのか。意思と偶然の積み重ねなのだろうか。そんな気もするしそうでない気もする。