【半蔵門ビジネストーク】20171005 道を知らないタクシーが増えた?
ここ数日立て続けに、「新人です」と名乗り、道を知らないと宣言するタクシーにあたった。乗車はいずれも半蔵門。一人目は、昼時で、赤坂サカスまでの道。新宿通を横断して246号に出て右折し、赤坂見附の交差点の先の一ツ木通りを左折するだけだ。
だが知らないので道案内をという。乗車2日目の初老の男性ドライバーだ。カーナビの使い方も得意でないらしい。
二人目も別の日の昼時。アルカディア市ヶ谷までの道。こちらは中年の女性ドライバーでやはり新人と名乗る。半蔵門から靖国通りを左折し、市ヶ谷駅前だ。丁度スマホを操作していたので、ナビを起動し、その音声でいってもらった。若干遠回りとなってしまい、「私がカーナビを使わなかったせいです」と恐縮して半額でよいという。
知らないのに知っている振りをされて料金が嵩むよりはいいが、あまりに近い場所だと「研修はないのか?」と疑問になる。
タクシードライバーには、試験はないのか?と思うのだが、
公益財団法人東京タクシーセンターで実施する地理試験があるそうだ。難しくて合格率は低いようだ。さらに、各タクシー会社での研修もあるとのことだ。ベテラン社員の横に同乗して地理の研修をするが1週間もするわけではないとのこと。だとすると覚えるのは難しいかもしれない。
それにしても最近増えてきたのではないだろうか?
ここからは推測だが、
初乗り410円の影響かもしれない。単純に研修コスト削減。座学や補助運転で稼げない期間を積み重ねるよりは、実地で段々に覚えて行ってもらえばよいし、稼ぐ方も早く収入を得られる。また、カーナビがあれば乗客の不便にならない程度に都内の用は足せるだろう。
もう一つはテリトリー分担の調整。
ビジネスでも、ベテラン営業と新人営業は商圏を変えたりする。即ち、街中を流して客を拾うのは、効率が悪いというか波があるだろうし、それで単価が安いとなれば、生活のかかったベテランドライバーは長距離を狙いにいく。自然とターミナル的な場所となっている駅、乗客が多い施設周辺などに集中する。そこで、不慣れではあるが新人のドライバーが街を流し、私が捕まえたのは丁度そうした新人かつ道に不慣れなドライバーだったというわけだ。
実際には、カーナビがあるので、十分に役割は果たせるはずだ。ただ、私が乗った二人ともカーナビが使えなかった。もしくは操作に不慣れで、まごまごしていると乗客にせかされるのを避けるために、素直に「新人です。道を知りません」といったのかもしれない。
でも、”少なくとも”カーナビは覚えるべき使うべきだと思う。