【読書/映画感想】20171004 IWGPシリーズ 裏切りのホワイトカード
「PRIDE」で終わりなのかと思っていたこのシリーズだが、その後2014年「憎悪のパレード」2016年の前作「西一番街ブラックバイト」から約1年で、最新刊が出て来た「裏切りのホワイトカード」また買ってしまった。。。
家業の果物やを手伝いつつ池袋裏のトラブルシューター・マコト、ギャングを束ねる親友キングことタカシ、池袋のヤクザ若頭サル、エリート警察官のおじさんと現代社会の裏の職業や暗部を舞台にして、やるせなさを残しつつ落としどころに決着させるドラマ。大学で4年間過ごした街の駅前公園が舞台のため青春の日々が蘇る。
今回も、
子供の虐待とネット炎上の事件「滝野川炎上トラックドライバー」
クスリに溺れてしまう主婦「上池袋ドラッグマザー」
スピリチュアルを儲けにする怪しいビジネス「東池袋スピリチュアル」、そして、
偽造磁気カードによる一斉引き出し事件「裏切りのホワイトカード」
と時代の事件を切り取った作品。4時間で読了。
確かに、よく言えば安定の、悪く言えばマンネリで、水戸黄門化、サザエさん化してきてはいるが、安心感でもあり、新作が出る限りは買い続けてしまいそうだ。
池袋は、北関東の他県、埼玉、群馬、栃木からも電車で出て来易く、かつ、都心部のお洒落さはないが、それにより住居の物価も若干は安くて、マコトの言葉を借りれば、底辺に近い我々庶民やカネのないガキどもがたむろし、過ごすには最適な街で有り続けている。更に、最近では、乙女ロードをはじめオタクの聖地としても人気を集め、チャイナタウン化も進んで、国際都市?的になっている。
学生時代は、渋谷、青山、六本木にいくチャンスもあまりなくて、都心に向かって出て行っても精々が、新宿止まり、多くは地元池袋で過ごしてきた。山下達郎が池袋出身だと聞いて嬉しくなったのは先日のサンプラザでのコンサートだったが、学生時代より今のほうが愛着が湧いているのは、大学に入るために離れた故郷を今になって愛おしく思うのと一緒なのか。うまく生きられなかった未練の一種か。
自分を顧みる。マコトとタカシのように筋をとおしているか?寧ろ登場するセコいワルモノの側になってしまっていないだろうか。
無邪気な正義感で事情も理解せずワルモノを、ちょっとルールを外してしまった人を、自分は安全な匿名のうしろから叩くことはしないで済んでいるのは幸いだ。クスリの誘惑にも接しないし、カード詐欺の片棒をかつぐようなこともなさそうだが、スピリチュアルには注意が必要だ。霊魂がどうのといわなくても、地球の発する上昇パワーを感じるなんていわれると、そういう気になってしまいそう。本当に感じられればそれはいいけど、結局、お金を使うことになるのは、なんだかなぁ。お金に拘ると運気が逃げますよ!なんていわれると、ほらまた。ヤバイヤバイ。
ところで最近、IWGPがなくなるというニュースが流れているが、本当なのかな?
これも事件化して結局流れたりすればいいのに。。。