日本外国人特派員協会 メインバー【半蔵門ビジネス雑談】20181129
それは少し特殊な趣の空間だ。
有楽町のペニンシュラホテルの裏手。歴史ある電気ビルの20階で降りる。記者会見を開いた著名人や話題の人々のポートレートが飾られた廊下を過ぎて、ホテルのフロントのようなロビーを右手に見ながら奥へ進むと「メンバーズオンリー」の看板。思わずここで引き返してしまいそうになるが、そのまま進むと、メインバーがある。外国人特派員や日本人のマスコミの人々、産業界の人々が和気藹々と談笑し、お酒を飲んでステーキや寿司を楽しんでいる。
日本外国人特派員協会は、外国人記者のためのクラブだ。すなわち、日本に住所がなく海外のメディアのためのジャーナリスト活動をしている人の取材活動を支援するための場所。日本人記者でも、英文の記事を海外のメディアに掲載している日本人ジャーナリストも会員となれる。こうしたメンバーは、レギュラーメンバーという。
私はアソシエートメンバーである。レギュラーメンバー2名以上から推薦を受けると登録される。以前、お客様だった大学教授ともう1名の特派員からの推薦を受けてアソシエートとなった。もう14年前だ。
ここはメンバーとその同行者しか入れない。だからちょっとした隠れ家となる。
また商談やトラブル対処の際の打ち合わせにも普通の会議室とは違う雰囲気を醸し出すことができる。特別な会議室。
かつては夜のメインバーはかなりの賑わいを見せていた。夜のメインバーはテーブルの予約ができないので、席取りをする必要があり、賑わうウェイティングカウンターで待たなければならなかった。が、ジャパンパッシングのころから特派員が心なしか減っていった。最近は少し盛り返したものの、月曜などは席取りも必要がないくらいだ。
それでも、ここは相変わらず特別な場所だ。これからも商談に、トラブル対処に、秘密の会合に、またここへやってくるつもりだ。新たな記者会見を開いた著名人や時の人のポートレートが増えてくるのを楽しみに。