神はいつ問われるのか?【読書/映画感想】20200508
WWシリーズ2弾。ハギリ博士と諜報局員ウグイは、グアトとロジとなってドイツで暮している。
ドイツのヴァチャルワールドが崩壊し、ハマっていた人々がリアルの世界で多数自殺する。一方ドイツ当局はヴァーチャルな世界のプラットホームとなっている人工知能アリスサイドが握るスキャンダルを巡ってそこを破壊する工作を進めるために、二人に調査を依頼した。ヴァーチャルとリアルを行き来して秘密にたどり着けるのか。
神は世界を作ったのか?
だとすると、いつでもまた世界を終わらせることができるのか?
バーチャルゲームで自分で世界を作っていくタイプのものがある。あれはプレイヤーが神的に世界を作り、時としてリセットして最初からやり直せる。そんな風に世界が作られているのか?
あなたの神は、あなたが信じるから存在するのではないか。
だからあなたが神を信じるのをやめれば、あなたより前に神が姿を消すのではないだろうか。あなたがある日別の神を信じるといえば、前の神はもうあなたの神ではなくなり、あなたの世界から消えてしまう。自分の世界では、自分こそが創造主足り得る。
「暗闇は、ヴァーチャルな世界で再現しやすい。それは、情報が少ないからだ。」
リアルな情報が少ない場合、ヴァーチャルはリアルに近づける。ヴァーチャルにハマり、リアルな情報が少なくなれば、相対的にヴァーチャルがリアルに近づき、いつしか逆転する。のめり込みすぎると現実が見えなくなるというが、それは相対的にヴァーチャルが勝ってしまうことに他ならない。
あなたと神の比率に依存するのかもしれない。あなたが作った神によりあなたの中に作られた神の世界にあなたが大きく依存してしまえば、あなたは神を消せなくなり、神の命によりあなたを消滅させるようなこともできてしまいそうだ。
現実を見続けなければならない。つらくとも。一時的にヴァーチャル逃避はいい。しかし、現実を見る比率が相対的にヴァーチャルの比率が増えればいつしかバーチャルが中心になってしまうのだろう。
現実を見続けなければならない。つらくとも。
ロジのツンデレ、ツン(デレ)はいい感じ。