半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

モラル的に未成熟な社員へ

モラル的に未成熟な社員へ【半蔵門ビジネス雑談】20200813

 

「扱いにくい社員がいるんですよ」

 

と相談があった。

どんな風に扱い難いのか聞いてみると、

 

仕事の指示や相談に対して返事ができない、

遅刻して会議に遅れる、

メールの返信がない、

報告ができない、

 

など。

 

確かに基本的な行動ができていないようだ。入社3年目だそうなので研修の不備ということでもなかろう。

 

「なにか行動規範のようなものを作ろうかと思うんですよ」と相談者。

 

行動規範を用意する

概念的な行動規範例は東京商工会議所のサイトなどでも公開されている。

企業行動規範 | 調査・ガイドライン |東京商工会議所


これはこれで必要で有効だ。ただこれは高所からの落とし込みの文書で、例えば、
法令遵守、社会的役割、環境への対応、地域共存などの観点から書かれており、相談対象のような社員にこれを見てもらっても、抽象的でピンとこない可能性が高い。また、抽象的でピンとこないことを理由に行動を変えない可能性もある。
そこで、こうした企業行動規範を元に、相談者のレベルにあわせ、少なくとも自分にも関係のあることだと理解してもらうために、より絞って具体的な、身近な、かつ、問題行動に触れる部分だけを、「当社の今年の行動規範」として、落とし込むのはどうか。

 

例:

相談者の場合、

「仕事の指示や相談に対して返事ができない、遅刻して集合に遅れる、メールの返信がない、報告ができない、」など、コミュニケーションに関する部分と見受けられるので、そこを中心に強調する。それを当社の行動規範として、一般化してみよう。

 

当社の行動規範2020検討

【コミュニケーション重視により、自分のスキルを会社としての成果に結びつけよう】

 

1.メール
メールは便利で記録も残る、より活用しよう。
しかし、メールならではの問題が、コミュニケーションを阻害する場合がある。
到着しないことがある、スパム扱いになる場合がある、見落としの場合もある。そこで、

(1)返事を求められるメールを受信したら、必要な返信をする

(2)内容によってはすぐに答えが出ない場合もある。そうした場合は、「受信しました少し検討時間をください。」と返信する。

相手も不安にならずにまた催促をなんどももらうこともない円滑なコミュニケーションのポイントである

 

2.報告
組織ではリーダへの定期報告、問題発生報告は、タイムリーに行う。
報告を怠る人の場合、報告を仕事だと思っていない事がある。

報告は業務の一環であり、作業の一部である。

 

 

3.挨拶
仕事上で関わりのある人はもちろんのこと、直接関わらない場合でも、社内での同僚、来客には、すれ違ったり、近くにきたら一言挨拶をしよう。

無視、 無とん着は、口論以上にコミュニケーションを阻害する。

挨拶は仕事を遂行する上で必要なコミュニケーションの入り口であり、保守作業である。

 

4.予定管理
予定は決定ではないが、基本的には約束は相手の作業に影響を及ぼす。

(1)変更する場合は、関係各所への事前連絡は基本動作である。
(2)止むを得ず直前に変更する場合も、代替案を相談すること。

時間がなくて最低限の連絡しか出来ない場合、なるべく早くフォローの連絡を入れよう。

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こうした行動規範を具体的に作っても、実際の場面ではそのように行動できないこともしばしば起こりうる。しかし、そのように明文化しておくことで、心がけるべきことが明確になり、どうすべきか振り返りながら行動に反映させて行き、実際の効果を見ながら改善して行くことができるのだ。

また、 規範に意図して従わない場合は、何らかの処分(あまりそうしたくはないが) を下す道筋にもできよう。