葬儀考2020【御散歩雑談】20200824
102歳大叔母が大往生で逝去した。
母(86歳)の長姉なのだが、実家近くで行われた葬儀には、
「こないほうがいい」
ということで参列できなかった。実家地域では、新型コロナ感染者はなく、参列者の多くが老人であるので、そこへ都心からの来客に対しては、みんないい気分にはならないし、実際にもしも万が一自分が無症状感染者であった場合、確実にクラスタ源となってしまうからだ。
葬儀なんだからいいじゃないか、
お別れの儀式なんだからリスクを負ってでも参列しろよ、
という意見もあるが、出発点は「自分が無症状感染者かもしれない」という前提にたてば行動がかわってくる。
また地方の場合、感染者になったらその人が非難を浴びるということも想定される。在住者にしてみればたまったものではない。こないでくれというのは理解できる。
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米国在住日本人の友人から連絡あった。名古屋の祖母が危篤らしい。入国時の制限の状況を確認してくれないかという依頼。
外務省の情報では、
- 入国者は日本人であっても、空港でPCR検査を受ける。
- 結果がでるまでは自宅またはホテルなどで外出制限を受ける。
- 無症状であれば自宅で待機でよい。
- 空港からの移動に公共交通機関は使えない。
1−3はいいが、問題は4。つまり、家族や友人による移動手段の提供か、空港に自分(あるいは誰かが用意してくれた)の車が預けてあるか、しないといけない。これができない場合は空港隣接のホテルなどに待機となる。
つまり、危篤の家族にすぐには会いにはいけないということになる。
さらに調べると、名古屋の場合、セントレア空港だが、国際線は全便欠航となっている。
つまり友人の場合は成田経由で、名古屋まで公共交通機関を使わずに車などを調達していかなければならず、到着後は自宅で待機というのは変わらずだ。
結局、帰ってきたとしても、万が一そのまま葬儀となっても葬儀にすら参列できない可能性もある。
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考える。
自分が出なくてもいい(誰も困らない)葬儀なら、感染あるいは感染拡大のリスクを冒してまで参列しなくてもいいが、平時なら、そんな非人情な、白状な、不義理なことはしないが、どうしても、参列しなくても、誰も困らないなら、今回はやめとこうというのが正解なんだろう。