半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

業務引き継ぎは誰の役割か

業務引き継ぎは誰の役割か【半蔵門ビジネス雑談】20210113

 

米国のドラマで ー

 

特にビジネス物ーを見ていると、社員がYou are fired! とクビを言い渡されて、私物をダンボールに詰めさせられて、その日のうちに追い出されるシーンがよくある。あれを見ていつも(実際は業務の引き継ぎとかあるから、もうちょっと時間かかるよな)と思っていたのだが、どうやら実際にもそういうことで出て行くことが少なくはないそうだ。引き継ぎはない場合が多いそうだ。そもそも、業務分担などはタスクが決まっていて引き継ぎ的な業務は管理者の責任範囲。だから、やめさせたのなら権限者が自分の責任で業務を滞りなく運営するように段取るのだという。難しそうだけど。

 

日本ではどうか。

 

先日、仕事依頼”先”の担当者が変わったので、打ち合わせをした。相手先曰く、

「では最初にそちらから状況を説明してください」

ときた。そこでこちらは、

「ちなみに今までの引き継ぎはどこまでできていますか」

と返す。

 

依頼先の担当者が変わったのは依頼先の都合だった。だから、そのための業務の不連続は吸収して、こちらにはなんの負担もないようにしてもらいたいと思っていた。

しかし、引き継ぎをより完全にするために、という理由で前述のような会話になるそうだ。

 

引き継ぎが滞って結果的に被害を被るのはエンドユーザーなので、こうした引き継ぎの負担を押し付け合って業務そのものに影響がでるのは不本意であるから、そんな不本意も表面に出さずに内容も説明し引き継ぎを滞りなく完了したが、本来の役割分担からすればやるべき人が引き継ぎという役割を果たしていないことになる。

 

思い起こす。

自分の前職の管理職時代、どうだったか。かすかな記憶では、業務引き継ぎが発生した場合に、業務サポートの不連続が起きないように、内部での引き継ぎを指示していた、、、と思っていたのだが、もしかすると、課員に「引き継ぎをしっかりやっておくように」という指示を出しただけだったのかもしれない。

 

結局、業務引き継ぎは、誰かの負担になる。そりゃそうだ。

 

やめる前に引き継ぎをするなら、前任者と後任者の追加作業となるし、

マネージャが後任者に指導するならマネージャと後任者負担、

取引先に説明をしてもらうなら顧客負担だ

 

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引き継ぎをしないと後が困るようにしておいたほうが、簡単にやめさせられないでいいような気もする。だからそういう仕事の仕組みにしておくモチベーションが働きそうだ。そうならないようにしておくと、仕事も味気なくなりそうだ。だからつい「君のやり方で」なんて言ってしまう。

 

もっとも米国流だと、引き継ぎすらしないで、新担当者がまったく新しい視点で、まったく新しいアイデアを実施することを期待されるそうだ。新しい方法を、新しい風を吹き込んで大きな変化をもたらすことが、前任者とは違う後任者の存在意義だと。

 

流石としかいえん。。。