半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

ごく普通のフェイルセーフ

ごく普通のフェイルセーフ【半蔵門ビジネス雑談】20210303

つい先日、東日本大震災から10年を前に同規模の地震が起きた。まだ入院中だった。病院の揺れは廊下に有る機材の揺れの音が不気味でコードブルーなのか?と思ったら部屋が揺れはじめ、 6階なのでスイングする揺れはかなり不安を覚えた。これはまだ余震でこれからもそういうことがあるそうだ。10年という長く思える月日は、自然のサイクルでは一瞬なのだということを改めて認識する。

自宅本社や事務所に戻って仕事を再開するが、 ごく普通のフェイルセーフについてまた考えてみる。仮に地震で被害を受けた時でも業務を継続できるか。それには何を守っておけばいいか。うちの場合はシステムやデータの維持が基本だ。

データ

一つは、紙書類としてファイルされている情報だ。
請求書、契約書、経理書類、決算書などなど。これらは、オフィスや倉庫の書棚などにある。地震で倒れたりする可能性はあるし、火災に巻き込まれれば消失してしまう。以前ならばこれらを持ち出される可能性も多少はあったかもしれないが、デジタル時代、持ち出すならデジタルデータだろうか。保管をしっかりするならば、これらのリスクを回避するためにセキュリティを保たれた倉庫に預けることも必要となろう。また火災消失に対策するなら火災保険?でも、復元コストは含まれないだろう。

もう一つはPCに格納されているデジタル化されたデータだ。紙書類データの元データでもある。

1)ローカルPCのデータ
普段活用しているデータは、活用しているPCのディスクにある。この消失や破損などでアクセスできなくなる可能性が一番大きい。PCそのものの故障。そのデータが読めなくなる。ディスク自体が読めなくなる。ウィルスで破壊される。などなど。PCという電子機器の性質上、これらは起こりうる前提で対処が必要だ。

2)ローカル破損時のバックアップ
そのため、ローカルPCのデータがアクセス不能になった場合に備えて、バックアップをとるのはもはや必然だ。定期的に重要なファイルをバックアップする。自動的にバックアップするなど、データや業務形態に合わせた方法で、バックアップはとることになる。

インターネットアクセス

データの保存をしっかりしたとしても、実際の業務を遂行する上では、今はネットワークへのアクセスができないと話にならないだろう。Wifiアクセスが一般的になっているとはいえ、ネットワークの基幹部分は物理的な回線網によっている。これらが切断されてしまえば、結局アクセスも遮断されてしまう。一般的にどのような対策ができるか。

1)回線2重化
当社では、これまでの3Fへのアクセス回線に加えて、1Fへのアクセスを設置した。これらは別のプロバイダーによるものしている。(ただ、物理的に電柱が倒壊するなどが発生してしまえば、もう対処しようがないが)せめてなんらかの違いでA社はだめだがB社経由ならアクセスできる可能性を残しておきたい。

2)地方拠点
大災害となれば、同じ地域にであれば全滅になってしまうかもしれない。そうなると、拠点を災害の少ないところに移すしかなくなる。これは、平常時の近くにいることによる利便性を犠牲にするので、実務的な運用や弊害を十分検討することが必要だ。

人的コミュニケーション

データを守り、ネット環境を何重にしようとも、それらを使うのは人間であることに変わりはない。仕事もチームでやっている。なにかあれば技術的に協力し、精神的に支え合うことが、仕事の基本にある。トラブル時の最重要フェイルセーフは、この人的コミュニケーションの維持だ。連絡がとれることに加えて、支え合うことも重要だが、声を掛け合えること、小さいことでも相談できるようにしておくことが大切だと改めて思うのだ。