半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

「〜じゃない」方のセールスポイント

「〜じゃない」方のセールスポイント【半蔵門ビジネス雑談】20210720

 

お笑いのコンビ芸人が売れだすとき、よくあるのがどちらかがより目立ってしまい、一方は「〜じゃない方」として認識されてしまうこと。古くは、「ぼんち」のおさむちゃんとそうでない方(ほら名前覚えていない)、「のりおよしお」の、のりおじゃない方(これは幸いコンビ名に名前がある)、「ツービート」のビートたけしじゃない方、という具合。じゃない方芸人は、後になって名前を忘れられている。

まれに、「ツービート」のビートきよしのように、「紳助竜介」の竜介と、「B&B」の洋八と3人組で、うなづきトリオ(いつも漫才中に、うんうん、そうそう、とうなづいているだけだったので)を結成し、宇奈月温泉とタイアップしたり、歌を出したりして、プチブレイクしたりもしたが、これはじゃない方の例外だ。でもこれで、じゃない方マーケティングがいけるかもという試金石になった。特徴がない方を売るにはしっかりしたマーケティングが必要だということ。

 

 

ECでも、売れるサイトが一人勝ちしてしまうと、Amazonのように他の全てはAmazon以外になってしまう。圧倒的な品揃え、数多くの配送センターと物流網、最短だと1日で届いてしまう。圧倒的だ。そこで「じゃない」マーケティング。

jp.wsj.com

米国ShopIN.nycは、地方の地元企業からの在庫を集約し、Amazonの地域限定版、amazonより早く届くを売りにしているそうだ。一人勝ちのAmazonに反感を持つ層を狙って、早く届くだけでなく、Amazonじゃなくこっちから買おうと反逆的なマーケティングアプローチ。巨人Amazonに反旗を翻すということで応援する向きもあるかもしれないが、冷静に捉えると、物流網が広く網羅できないのなら、近くの人だけにしかメリットはないし、特徴がある在庫でなければ、いずれはAmazonに吸い取られる。物流に負担を強いることにしかならない。時間勝負ではいずれ負ける。

 

お笑いの例にある「うなづきトリオ」がブレイクしたのは、「うなづき」という主力芸人にはない差別点を持ったから。品揃えでAmazonに勝たなければ、敗退は時間の問題だ。いかに、「Amazonでは売らない」と突っ張れる品を持つテナントから仕入れられるかが勝負の分かれ道。

 

期待したいが、そこをどう実現できるかを冷静に見たい。

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