半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

Paterson パターソン

Paterson パターソン【読書/映画感想】20220308

 

ニュージャージ州のパターソンに住むパターソンさんは、 詩人であり、 バスの運転手だ。 愛する妻と愛犬マーヴィンと暮らす。毎朝6時に起きてバスを走らせる。夜には犬の散歩に出かけ、途中でいつものバーによりいっぱいひっかける。いくつかの小さな事件は起きるがいつも平和な毎日を過ごしている。 書きためた詩を 世に出すように妻に言われるが気恥ずかしくてなかなかそれもできない。バーでのいざこざ、街中で会った少女の詩人、 日本から来た詩人、 それらの人々とのごく普通の波風のないふれあいが描かれる静かな映画である。登場人物も少なく、ガサガサした会話も少なく、殺人も殴り合いも起こらない。そんなごく普通の”日常”こそが「日常」だと言うことを教えてくれる 映画である。

 

映画『パターソン』公式サイト

 

日常とはこういうものだ。いつもの通り目覚め、静かな会話を家族として、愛犬を可愛がり、仕事に出かける。同僚の愚痴を聞いて、仕事を 無難にこなし、いつもの通り家に帰る。家には家族がいて、一緒に夕食を楽しむ。たまに映画にも行ったり、お互いの夢の実現に向けて協力し、 手作りのカップケーキがマーケットで好評だったりする。 そのように過ぎていく毎日が、日常なのである。

もちろん、叩き起こされ、騒がしい朝を過ごし、愛犬に吠えられ、仕事をサボるのも日常ではある。同僚と言い争い、仕事で問題を抱え、家に帰るのが遅くなるのも日常。家に揉め事、夕食はバラバラ、映画にも行けず、いろいろなことがうまくいかないこともある。それも日常だ。

 

ちなみにこの映画に登場する日本からやってきた詩人は、 俳優の永瀬正敏だった。 なかなかいい味。 ジムジャームッシュ監督の 2016年の作品だ。 主演のパターソン役はスター・ウォーズのカイロレン 役の俳優だ。

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