ホログラムの実用が見える【たまプラビジネス余談放談】20220307
ホログラムといえば、映画「スターウォーズ」の亡くなったジェダイたちが主人公に話しかけるシーンだ。「王様のホログラム」でトムハンクスがアラブの王様に売り込むためプレゼンに奔走する話が思い浮かぶ。いずれも映画の話。リアルで目にするのはディズニーランドのホーンテッドマンションで幽霊が飛び回るディナーのシーン。
2月18日に開催された日本ODR協会の設立記念シンポジウムで、カリフォルニアからステージに現れた講演者はホログラムだった。私は現場ではなくZoom中継により見たのだが十分にリアリティがある。現場にいる司会者の隣に等身大で立ち、身振りを交えて話し、椅子に座って、動き回る姿は、こうした講演で、会議で、ODRの場で、実用的な映像が見られることを確信できる。
システムを提供するのは、ARHT Media社。カナダのトロントに本社を置く。
実演を見て、再現性は実用レベルと感じたが、問題はコストか。同社Webに掲載された情報と推測を併せて考えると、発信側には360度から撮影して送信する装置とグリーンバックのスタジオが必要だ。回線は既存でブロードバンドを使えると仮定。高速なやつね。受信して再現する側には、再現のための装置またはアプリケーションが必要で、かつ、それ用のディスプレイ装置(各地のデモを見る限り、透明な半円に反ったディスプレイ?)が必要となる。また、再現側もホログラム位置は暗くしないといけない。聴衆がいる場合は、聴衆側は少し明るくしないと送信側の話者から見えにくくなるので、双方向コミュニケーションを演出するためには、ホログラムを邪魔しないような照明が必要となる。いずれにしても専用設備だ。どこでも手軽に再現というわけにはいかなそうだ。
活用シーンは、講演会や講義、会社幹部やゲストのスピーチ、また、ODRでの双方あるいは片方がテレプレゼンスで行う場合には2次元表示より臨場感が再現される。
ホログラムの実用が見える。