仲裁ADR法学会(18回大会)【たまプラビジネス余談放談】20220711
先週の土曜日、日本大学法学部のキャンパスにて、第18回の仲裁ADR法学会大会が開催された。コロナ禍以来3年ぶりのキャンパス開催でやっと収束の流れを感じるもののじわじわと感染者も増えているようにも感じるので警戒感あふれる中でのface to face。やはり顔を合わせるのはいい。という自分はオンライン参加ではあるが。
コロナ禍の喧騒、ODRへの動きなど法的な話題も多いがさすが法学会、地に足の着いたトピック、発表で構成されている。個別報告、間に総会を挟んで、シンポジウムでは「裁判所調停100年」が取り上げられた。
2 個別報告(12時30分~14時20分)
第1報告 12時30分~13時20分
報 告: 小林学会員(中央大学)
テーマ: 「民事訴訟「理論」の排除か、包摂か―正義の総合システムのインプリケーション―」
司 会: 大澤恒夫会員(弁護士)
第2報告 13時30分~14時20分
報 告: 西谷祐子会員(京都大学)
テーマ: 「国際的な子の連れ去りと家事メディエーション」
司 会: 長田真里会員(大阪大学)
3 総会 (14時20分~15時10分/ただし、14:40~14:55は休憩)
議題
1 2021年度会計報告の件
2 理事交代の件
3 学会誌『仲裁とADR』の件
4 次回仲裁ADR法学会大会の件
5 表彰事業の件
6 次期役員選出の件
4 シンポジウム(15時10分~18時00分)
テーマ: 「歴史的観点から見た裁判所調停――制度百周年を機に」
司 会: 笠井正俊会員(京都大学)
パネリスト: 林真貴子会員(近畿大学)
稲田龍樹会員(弁護士、元判事)
ディミトリ・ヴァンオーヴェルベーク会員(東京大学)
自身、当社に直接関わるODR、オンライン技術に関する調停でのオンライン活用、ODRとDispute System Design(DSD)については、直前に配本された学会誌『仲裁とADR』にて、「日本司法書士連合会によるODRトライアルプロジェクトの実施報告」「仙台弁護士会のリモートADR」「紛争システムデザインとODR」で取り上げられている。コロナ禍少し前から散見され始め、ここ2〜3年は地道に取り上げられることが出てきた。この調子で一つの研究テーマとして確立されてきてほしい。
今回はハイブリッドで行われた。今後こうした形式は定常化しそうだ。オンラインから参加する側として、会場側で重要なのはカメラワークだと感じた。当学会ではカメラアングルは1)正面からスクリーンにフォーカス、2)少し引いて壇上とスクリーン、3)特定の話者にフォーカスと3パターンがあったが、この3つは最低限必要だ。また、音声については会場で聞こえてもWeb会議経由で聞こえるかは事前にテストしておく必要があろう。
Q&Aについては、シンポジウムではオンラインで質問を受け付け、それを表示しながら回答する方式をとっていたがこれはいいアイデア。ハイブリッドでなくてもこの方式が望ましい。
運用面のノウハウが蓄積されていくことを期待している。