無条件にEVに進むかは思案必要【たまプラビジネス余談放談】20231110
三菱自動車中国市場撤退のニュースが出ている。
三菱自動車だけでなく他の日本の自動車メーカーも、電気自動車系の戦略見直しは検討していて、これまで世界で支配的だったガソリンエンジン中心の体制で成功してきた日本のメーカーは再検討や市場見直し、場合によっては撤退もありうる。
EVだけではない
最大市場である中国を撤退するのは、あきらめか、体制を組み直して見直して出直すか、または再参入する時期を見直すのか選択肢を残して再検討あるいは立ち止まること、余地を残しつつ方向性を一時的に切り替えるかなどが検討されていると推測できる。
EV自動車が中心になると言われているがことはそんなに単純ではないからだ。
環境だけの視点でいけるほど単純ではない
報道を中心に環境活動組織の声は大きく、そこだけを見つめればガソリンエネルギーを見直すのが正しいように見えるが、実際には、”電気自動車が走るための「電気」”を作るためにガソリンは使われる。例えば蓄電性能も含めるとトータル的には二酸化炭素削減効果が実は考えるより単純には得られない説もある。企業として見た場合には、EV専用車に行く決断はまだできない。ガソリンエンジン車への需要はあるし、他の国の市場もある。市場を中国だけに絞ることはできない。EVに特化した企業と比べれば投資効率でも不利で、会社が立ち行かなくなることは避けなければならない。
実用的視点
実用的な性能においても、電気による走行持続時間はガソリンより短いので、何度も充電する必要があること、前述の蓄電性能、いざという時に、ガソリンは運んで来られるが電気は運べない。
見極めるべきこと
ガソリンによる燃費はこれ以上向上するのか、EVの連続走行時間、燃料切れの場合のリカバリー手段の検討、トータル的な環境への効果、まだ明確に決定はできない。
ガソリン車の巻き返しが起こる可能性は捨てられていない。