専門家トーク【たまプラビジネス余談放談】20240307
通院している病院で新しい科にかかることになった。
当然新しい先生。
初対面だ。
風貌は学級委員さんのようで、フレームメガネ、坊ちゃん刈風、面長で目が細い。超音波検査の結果を受けて説明が始まる。
- 甲状腺機能亢進症ですね(症状名)
- この症状になる原因は大きく3つバセドウ病、甲状腺炎、機能性結節、(原因となる病名)
- バセドウ病にしてはホルモン数値が低いのでこれはなし(否定)
- 結節は超音波で見えないのでこれもなし(否定)
- 甲状腺炎は3種類あり、亜急性、無病性、慢性(原因絞り、詳細へ)
- 状況から亜急性はなし(否定)
- 無病性か慢性です。(原因明確化)
- 治療法は、1)放置、あるいは急ぐには2)ステロイド剤です。(治療法)
- ステロイドは、一時的に感染しやすくなり、血糖値があがります(副作用)
- 今回は短期的にステロイドを使うのがいいと思います。(結論)
なんとスッキリした分析と説明。こんな先生は初めてかもしれない。
いつも専門医の先生方の説明は、わかりやすくしようとして簡単な言葉を使いすぎるキライがあると感じている。「細菌です、ウィルスです、免疫力が弱っています」、最近だと「年齢的なものです」が増えてきた。母親はこの言葉に憤慨して帰ってくる。自分が言われてみると確かにちょっとムカつく。
反対に専門用語のオンパレードで、ケムに巻かれ、質問すらできずに終わることもある。治療薬もいろいろな候補を挙げられてから、「どうしますか?」と尋ねられる。わかるわけがない。わからないからどれがいいのか尋ねると、「これこれが良いでしょう」といってくれるが、最後に「それでいいですか?」と尋ねられる、「わかるわけないでしょう」とどうどう回り。
医療に限らずITでもこういう受け答えをしている反省もある。それは、説明や提案の”穴”を見つけられたような気がするからか。捲し立ててとにかく先へ進めたいからか。それはある意味では自信の表れでもあるのだが、提案される側としては、「信じているけど、もう少し理解させてほしい」と思っているのだ。
今日出会ったドクター(あえてそう呼びたい)は、専門家としてそのスキルと知識を患者がわかるように伝えてくれる、こういう専門家トークができるドクターが、安心させてくれるのだ。